ペットの健康を支える新アプリ「ノコロク」
1. はじめに
2024年の犬と猫の飼育頭数は約1595万頭に達し、これは15歳未満の人口を上回っています。この背景には、ペットの家族化と動物医療の高度化があると言われています。特に、愛犬愛猫の平均寿命が延びる中で、飼い主にとってペットの健康管理はますます重要な課題となっています。そこで登場するのが、株式会社e-PONが開発したペットの病歴と症状を共有できるアプリ「ノコロク」です。
2. ノコロクの開発背景
ノコロクは、飼い主が愛するペットの病歴や状態を簡単に記録し、獣医師とリアルタイムで情報を共有することができる新しい治療・看病サポートツールです。現役獣医師である鷲沼輝勝が開発したこのアプリは、LINEを活用し、ペット医療における情報ギャップを解消することを目的としています。
特に、飼い主の83%が自分のペットの病名や罹患時期を正確に把握できていないという調査結果からも、ペットの健康情報の記録と共有が求められていることがわかります。ノコロクは、こうした課題を解決するために設計されています。
3. ノコロクの機能
ノコロクは、ペットの病歴を記録するだけでなく、その情報を動物病院とリアルタイムで共有します。本アプリを利用すると、通院履歴や病歴が自動的に蓄積されるため、飼い主は別の病院でも一貫した情報を持って対応できるようになります。具体的には、次のような機能が提供されます。
- - 450種疾患を網羅した観察項目:ペットの病歴に基づき治療に必要な観察項目を自動的に設定します。
- - 簡単なサービス登録:アプリのダウンロード不要で、LINE公式アカウントを友だち追加するだけで利用を開始できます。
- - 直感的なUI:観察項目はスワイプ操作で簡単に記録が可能です。
- - 家族共有と日記機能:3ステップで家族のLINEアカウントと連携し、病状を簡単に共有できます。
4. 今後の展望と地域との連携
現在、ノコロクは在宅緩和ケア専門動物病院「犬と猫の緩和ケア」に導入されており、地域の医療と情報を結びつける包括的なケアを目指しています。今後はさらに導入病院を増やし、地域内のペット関連事業者との情報連携を進める計画です。この取り組みにより、飼い主が最も心配するペットの病気に関するサポートを強化していくことが期待されています。
5. 結論
ペットは家族であり、その健康管理は飼い主にとって非常に重要です。ノコロクはその記録と共有を通じて、飼い主と獣医師とのコミュニケーションを円滑にし、ペットの病気に対する不安を軽減するためのだけでなく、ペットと家族がより楽しい時間を過ごせるようサポートします。今後のアップデートや追加機能にも期待が寄せられています。