日本のSNS利用者数が拡大
株式会社ICT総研によると、2024年度の日本におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)利用者はおよそ8,452万人に達する見込みです。これは日本全体のネットユーザー規模1億704万人に対して、79%の普及率にあたります。この数値は、政府によるデジタル化が進む中で高齢者を含む幅広い世代がスマートフォンを通じてSNSを利用していることを反映しています。また、2026年にはさらに8,550万人に達する見込みで、普及率は80.1%に達するでしょう。
ネットユーザーにおけるSNS利用率
SNSの使用率を見てみると、特にLINEが74.7%、YouTubeが65.4%、そしてX(旧Twitter)が55.9%で続いています。調査によると、インスタグラムが54.5%、TikTokが30.6%、Facebookが19.8%と、それ以外のSNSも利用されていることが分かります。特にTikTokは前年の調査に比べて利用率が11%増加し、Facebookを抜いて国内第5位のSNSとなりました。
SNS利用者の満足度
SNSの利用者満足度ランキングでは、最も高い評価を得たのはTikTokで86.5ポイントでした。次いでYouTubeが85.6ポイント、Instagramが85.3ポイントとなっています。一方、X(旧Twitter)は8位に後退し、利用者の評価を相対的に低下させました。この結果は各SNSの機能や魅力に加え、利用者の期待にどれだけ応えられているかを如実に反映しています。
未成年者のSNS利用に関する意見
未成年者のSNS利用に関しては、調査参加者のうち約22.9%が15歳未満の利用を制限するべきだと考える意見が最も多数を占めました。これに対して「自由に利用して良い」という意見は6.9%に留まりました。この背景には、未成年者の安全を考慮した保護者による管理が求められていることが挙げられます。特に「保護者が管理できる状態で利用するべきだ」という意見も强く、年齢制限以上の監督が重視される場面が増えてきています。
SNS利用のリスクとその対策
SNS利用に伴うリスクについての調査結果では、「個人情報の流出」が60.9%、「アカウントの乗っ取り」が50.8%と指摘されています。セキュリティに関する懸念はこの数値からも明らかです。これを受けて、SNS運営会社にもセキュリティ対策を強化する必要性が高まっていると考えられます。利用者自身も、パスワードの定期的な変更や個人情報の管理において注意を払う必要があります。
今後のSNSの在り方
今後もSNSの進化は続き、多様倉な機能が搭載されていくことでしょう。そのためにも、利用者が安全にそのメリットを享受できるよう、実行可能なルールや教育が求められています。SNSは生活の一部として不可欠な存在となった今、そのリスクを意識しながら、より良い利用方法を確立することが重要です。安全で健全なSNS環境を作り出すことは、ユーザーだけでなく社会全体の重要な課題となっているといえます。