味の素、医療施設向けに新たなASP事業を始動・栄養相談支援サイトリタベルを刷新

味の素、医療施設向けの新サービスを開始

味の素株式会社は、医療施設や企業向けに特化した新たなASP（アプリケーションサービスプロバイダー）事業をスタートし、摂食に関する悩みを解決するためのサイト「ReTabell（リタベル）」を全面リニューアルしました。この新しいサービスは、第一三共株式会社との協業によって展開され、幅広い医療業界の課題に対応していきます。

リタベルの進化

リタベルは、患者の摂食時に直面する問題を解決するために、AI技術を用いて献立を支援するサイトとして始まりました。しかし、このたびのリニューアルでは、これまでの機能に加え、栄養指導や食事相談を支援する機能が強化され、医療施設や企業にとってより利用しやすい法人サービスに生まれ変わります。従来サイトからの進化によって、利便性や情報発信力が高まり、医療現場でのニーズに応える商品となることを目指します。

現在、国内には数百万人もの人々が口腔環境の変化や化学療法、手術、妊娠、高齢などの影響で摂食に苦しんでいるとされています。味の素はこの現状を受け、十分な普及を図っていくことを目指しています。

無料利用と法人プラン

リタベルの新機能は、導入企業や医療施設のWebサイトやアプリを通じて、無料で利用できることが大きな特徴です。しかし、法人向けの有料プランを導入することで、さらに多くの便益を享受できます。具体的には、入院や外来の医療機関が自施設のWebサイトから簡単にアクセスすることができ、NFCカードを使用して簡単に情報にアクセスできるオプションも用意されています。これにより、特に高齢者にも容易に利用できる環境が整います。また、リタベルの公式サイトへの掲載も可能となり、ブランドのPR効果もあります。

共同の未来に向けた展望

味の素は今回のリタベルのリニューアルを、法人向けASP事業のスタート地点と位置付けています。今後は第一三共との協業契約を更新し、医療現場や医療従事者への普及を促進し、社会的・経済的価値をともに高めていく方針です。事業の目的は「アミノサイエンスで人・社会・地球のWell-beingに貢献する」という明確なビジョンの元、新たな製品やサービスを通じた健康寿命の延伸を目指しています。

味の素は病院や医療施設との連携をさらに強化し、実用性の高いサービスの提供を進めつつ、摂食にまつわる多くの課題を解決へと導く意向です。また、医療従事者からのフィードバックを受け取り、常にシステムの改善に努め、より良いサービスを提供する姿勢も貫いていきます。