育休復帰後のママ、子どもの体調不良で早退経験は9割以上!保育園サポートへのニーズと課題
「子ねくとラボ」が実施した育休復帰後の子育ての葛藤に関する意識調査で、94.3%の女性会社員が勤務中に子どもの体調不良などで保育園から緊急連絡を受け、早退した経験があると回答しました。
調査は、育休復帰から2年以内、子どもを保育園に預け、産休・育休に対して理解のある職場で働く原則出社の女性会社員105名を対象に行われました。
調査結果によると、子どもの発熱時、保育園からの連絡を希望するタイミングは、半数以上が「発熱(37.5度超え)の時点」と回答しました。
また、仕事と育児の両立のために取り組んだこととして、「上司から育児への理解を得ること」と「職場の人間関係の構築」が同率1位となりました。
保育園など、子どもを預ける施設が仕事と育児の両立に不可欠であると感じている人は94.3%で、その理由は「安心して預けられるため仕事に専念できるから」が最も多く、次いで「仕事を続けられるため経済的安定に繋がるから」という回答が得られました。
さらに、仕事と育児の両立をより円滑に行うために必要な保育サポートとして、「病児保育の利用しやすさの向上」や「緊急でお迎えが必要な時の代替保育」などが挙げられました。
一方で、職場には育児がしやすくなるような制度があるものの、利用時に周囲に対して遠慮や申し訳なさを感じた経験がある人が8割以上いるという結果も出ています。
この調査結果から、育休復帰後の女性会社員は、仕事と育児の両立に多くの課題を抱えていることが分かります。企業は育児支援制度を整備するなど、子育てしやすい職場環境作りが求められますが、制度利用の際の心理的なハードルを下げることも重要です。
社会全体で子育てに対する考え方や支援方法を見直す必要があるでしょう。
調査概要
調査名称:育休復帰後の子育ての葛藤に関する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年6月28日〜同年7月1日
有効回答:105名
子ねくとラボについて
「子ねくとラボ」は、株式会社明日香が運営する保育研究プロジェクトです。子育てや保育に関する調査レポートやニュース記事などを発信しています。
株式会社明日香について
株式会社明日香は、保育室の設置・運営、自治体と連携した子育て支援事業、保育に関わる人材の派遣・紹介、居宅訪問型子育て支援など、幅広い事業を展開しています。
まとめ
今回の調査では、育休復帰後の会社員が仕事と育児の両立において抱える課題が浮き彫りになりました。
企業は育児支援制度を充実させるだけでなく、従業員が安心して制度を利用できるような社内風土作りに取り組むことが重要です。
社会全体で子育てを支援する体制を強化し、誰もが安心して子どもを育てることができる社会を目指していく必要があります。