国産ナガスクジラ肉のお取り寄せが実現！船上鮮度そのままの魅力とは

鯨肉の新たな可能性を探る

2025年11月、国内のグルメ生鮮食品ECサイト「うまいもんドットコム」と「豊洲市場ドットコム」から、無凍結の国産ナガスクジラ肉の販売が始まります。この特別企画は、道東・釧路沖で水揚げされたナガスクジラの赤身と尾の身を冷蔵便でお届けするものです。驚くべきは、その鮮度です。捕獲したばかりの鯨肉を新鮮なまま、船上から直接お届けするという、世界で唯一の母船式捕鯨を行う共同船舶株式会社の協力によって実現したこのプロジェクトは、まさに新たな食文化の開花を約束しています。

魅力的な捕鯨計画

今年11月27日、捕鯨母船「関鯨丸」が北海道・苫小牧港に帰港予定です。その前に道東・釧路沖での捕鯨が成功すれば、凍結せずに無凍結の鯨肉を直送します。今年は秋刀魚や鰯と共に回遊する脂ののったナガスクジラが期待されますが、天候によって漁が影響を受けるため、捕鯨はまさに運任せ。成功すれば、一般 consumers に新鮮で美味しい鯨肉が届けられることでしょう。

船上鮮度を追求した新技術

冷凍せずに新鮮さを保つためには、捕獲から解体、処理、さらには搬入までを母船にて一貫して行う必要があります。「関鯨丸」は2024年に新造され、船内での解体や一次処理ができる最新設備を備えています。このプロセスによって、肉の質が保たれ、昔ながらの鯨肉のサシや旨味を味わえるのです。従来の冷凍鯨肉と異なり、臭みがなく、もっちりとした舌触りと豊かな旨みが特徴です。かつて海で生活を共にした船員しか知らなかった、その味わいを全国の食卓に届けることを目指しています。

歴史的背景と鯨肉の復活

鯨肉はかつて、日本の学校給食のスタンダードとして親しまれてきました。しかし、1960年代以降、国際的な捕鯨規制により、その姿はほとんど消えてしまいました。なんと半世紀を経て、2024年に日本がIWCを脱退することで、ナガスクジラの捕鯨が再び可能に。特に、昨年は北西太平洋沖で捕獲された冷凍品が販売され、多くの関心を集めました。今年はついに無凍結の国産ナガスクジラ肉が流通し、食文化の復活を後押ししています。

鯨肉の独特な味わい

ナガスクジラは世界最大のシロナガスクジラの近縁種で、その肉質はきめ細かく、豊かな脂肪を含みます。今回、特に上質な尾の身を確保できたことで、さらにその価値が向上しました。赤身は無凍結の新鮮な旨味を存分に楽しめ、刺身やユッケにすることで、その真価が引き出されます。また、尾の身は霜降り状の脂が特徴で、黒毛和牛に匹敵するほどの価値を持つ希少部位です。

健康効果と持続可能性

鯨肉には疲労回復を助ける成分、バレニンが豊富に含まれており、スタミナ源として注目されています。また最近の研究では、健康長寿に寄与する可能性が示唆されています。2025年秋の日本ウェルネスアワードでも健康食材としての可能性が取り上げられる予定です。日本では「改訂管理方式 RMP」に基づく厳格な捕獲枠が設けられ、持続可能な鯨食文化の構築が進められています。これにより、次世代に資源を引き継ぐための取り組みが行われているのです。