国際会計基準審議会の成果物が公開！議論を透過的に知るチャンス

国際会計基準審議会の成果物が公開に

令和7年5月16日、金融庁は「国際会計基準審議会の議論内容及び討議資料等の調査分析等」の成果物を公表しました。この成果物は、国際会計基準に関する重要な議論の流れを素早くかつ正確に把握し、日本としての国際基準への考え方を発信するためのものです。

制度的背景

国際会計基準は、各国の企業が国際的に通用する財務報告を行うための基準です。金融庁は国際会計基準審議会（IASB）の活動を追跡し、その結果を日本の状況に適合させるために、公益財団法人財務会計基準機構に業務を委託しました。この取り組みは、日本企業が国際的な舞台で競争力を維持する上で不可欠です。

発表された主なテーマ

公開された成果物の中で、特に注目すべきテーマは多岐にわたります。以下は、2024年度に開催される予定のいくつかのIASB会議の主要議題です。

1. IFRS for SMEs 会計基準の第2次包括レビュー
- 小規模企業向けの会計基準についてますます詳細に検討される必要があります。

2. 気候関連及び不確実性の財務諸表への影響
- 環境規制などの社会的要請に応じた情報開示についての見直しが議論されます。

3. 無形資産に関する会計基準の見直し
- デジタル技術の進展に伴い、無形資産の評価方法が注視されています。

これらのテーマは、日本国内のみならず、国際的にも企業経営に影響を及ぼす可能性があるため、経営者や経理部門の方々にとって非常に重要な情報となるでしょう。