オーダーメイドスーツの新たな潮流
株式会社オンワードパーソナルスタイルが展開するオーダーメイドブランド『KASHIYAMA』は、2024年度上期の業績が好調であることを発表しました。新規顧客数や直営店舗の売上が前年同期比で大幅に成長しており、その要因はどこにあるのでしょうか。
新規顧客層の取り込み
2024年度上期の業績が好調な理由の一つは、新規顧客の積極的な獲得です。特に、「学割」や新たに設けられた「初回割」などのキャンペーンにより、若年層や初回購入者をターゲットとした施策が功を奏しました。この施策により、2023年度同期比で新規顧客数が180%も増加したのです。
また、ウィメンズ市場にも力を入れており、カジュアルスーツラインが女性の新規顧客層に受け入れられ、いい影響を与えました。女性の新規顧客数は2023年度比170%の成長を見せ、既存顧客も134%と、高い利用率が維持されています。
デジタルマーケティングの強化
加えて、デジタル戦略の強化も見逃せません。2024年から始まった「初回割」や「ペア割」といった新しいキャンペーンは、売上全体の49%を占めるなど大きな反響を呼びました。2050年代にかけてデジタルネイティブに成長する若年層顧客に対し、手頃な価格で高品質なオーダースーツを提供できることをアピールしたことで、多くの新規顧客の獲得が可能となったのです。
また、SNS広告やリターゲティング広告を活用したターゲット顧客への個別アプローチが功を奏し、予約数は377%も増加しました。このように、デジタルマーケティングが新規顧客を呼び込む要因となったことは間違いありません。
今後の展望
『KASHIYAMA』は今後、地方での店舗拡大や売り場面積の増床を予定しており、引き続き高品質なオーダースーツの提供を目指しています。オーダーメイドスーツの普及を図り、顧客満足度のさらなる向上とともに事業成長を続けていくことが期待されています。
『KASHIYAMA』とは?
『KASHIYAMA』は2017年に設立され、“オーダーメイドの民主化”を掲げています。スーツは33,000円(税込)から購入可能で、最新のCAD・CAM技術を活用し、自社工場から直接顧客の元へ届けるファクトリー・トゥ・カスタマー(F2C)モデルを採用。全国各地に64店舗を展開しており、出張採寸サービスも行っています。
メンズラインだけでなく、ウィメンズラインも充実しており、シンプルながら高機能なセットアップや高品質なシャツ・ブラウスが揃っています。
『KASHIYAMA』はこれからも、質の高いオーダースーツ体験を顧客に提供し続ける企業であり続けるでしょう。