傑作ミステリー『朝と夕の犯罪 神倉駅前交番狩野雷太の推理』が文庫化
降田天の新たな長編ミステリー『朝と夕の犯罪 神倉駅前交番狩野雷太の推理』が文庫化され、読者の注目を集めています。本作は日本推理作家協会賞の短編部門を受賞した『偽りの春』と同じく、警察官・狩野雷太を主人公にした「倒叙もの」のシリーズです。
謎の犯罪の真相
この物語は、マンションの一室で衰弱した男児と、その傍らで餓死した妹を発見するところから始まります。元刑事の警察官である狩野雷太は、この悲劇を前にしてどのように真相を暴いていくのでしょうか。取り調べた母親の本名も謎のまま、彼女が子どもたちをなぜ置き去りにしたのかも明らかになっていきません。物語の核心には、過去に起こった誘拐事件が絡んでおり、兄弟アサヒとユウヒの存在が浮かんできます。
この2つの事件がどのように結びついていくのか、そして狩野はどんな推理を展開していくのか、読者をハラハラさせる展開が続きます。特に、犯人たちの視点から描かれる第一部と、それを追う警察官たちの第二部の対比は、物語に深みを与えています。
期間限定の全編公開
新作の発売に伴い、短編『偽りの春 神倉駅前交番狩野雷太の推理』が期間限定で全文公開され、このシリーズの魅力を体感できる機会が提供されています。老老詐欺グループの騒動や、その中で光代が体験する驚きのサスペンスは、シリーズファンだけでなく新たな読者にも楽しんでいただける内容です。さらに、短編には他に4つの事件も収録されており、狩野雷太の魅力が存分に発揮されています。
最新短編の掲載情報
現在、最新の短編作品『初恋』が「小説野性時代」に掲載中です。この作品では、野球選手として期待される中学生が抱えるプレッシャーから万引きを繰り返してしまう様子が描かれています。狩野が彼をどう導き、真実を解き明かしていくのか、すでに多くの読者に感動を提供しています。
節目を迎えた狩野雷太シリーズ
本作は、降田天の名義でのデビューから数年を経て、さらなる進化を見せています。著者は、短編部門で受賞歴のある実力派であり、他にも多くの著作を手掛けてきました。そのスタイルは、若い世代からファンを集めており、ミステリーファンにとって欠かせない存在となっています。
書籍情報
- - 書名:朝と夕の犯罪 神倉駅前交番狩野雷太の推理
- - 著者:降田天
- - 定価:946円(本体860円+税)
- - 発売日:2024年9月24日
- - 判型:文庫判
- - ページ数:400ページ
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