瀬戸市の新たな試み
愛知県の瀬戸市では、廃棄される瀬戸焼を再利用する「循環型窯業」プロジェクトが始動しました。この取り組みは、地域の窯業文化を守りつつ、持続可能な未来を築く手助けを目指しています。
瀬戸市の現状
瀬戸市は陶器の生産が盛んな地域であり、令和2年には4,000万個以上の食器や玩具が出荷されるなど、窯業は地元経済の大きな支えとなっています。しかし、その影響で、出荷できなかった陶器や残材が産業廃棄物として廃棄され、自然に還りにくい状況が続いています。この状況を変えるためには、廃棄物をただ埋め立てるのではなく、元の資源へと位置づけることが必要です。
全国の取り組みの中で
全国各地で、陶器の廃棄問題に対してのプロジェクトが進行中です。具体的には、陶器を粉砕して再利用したり、建材に転用する試みが行われています。このように、陶器を資源として再利用する動きは、SDGs(持続可能な開発目標)の普及と共に広がっています。
きんつぎのビジョン
「地域の豊かな暮らしが持続するための仕組みを創る」ことを目指し、きんつぎでは今回の取り組みをスタートさせました。コミュニティの中で感じた陶器の廃棄問題に対し、特に王子窯から伺った情報がきっかけとなり、出荷されない約3割の陶器が捨てられている現実に胸を痛め、活動を始める決意を固めました。環境負荷の軽減を図りつつ、瀬戸の新たな資源を創出することを目的としています。
ワークショップの詳細
このプロジェクトでは特に市民の参加を促進するため、ワークショップも開催されます。ワークショップでは、出荷されずに廃棄される陶器を活用して、塗料を作り、その塗料でコースターやテーブルに色を加える体験ができます。コースターは参加者が持ち帰ることができ、親子で楽しむことができるプログラムです。
日時と場所
- 1部: 10:00〜
- 2部: 14:00〜(2部は満席)
- - 場所: 瀬戸くらし研究所(愛知県瀬戸市末広町2-22)
- - 定員: 各部8名
- - 参加費: 無料
- - お申し込み: こちらから
会社概要
この循環型窯業プロジェクトを推進する株式会社きんつぎは、瀬戸市の窯業文化を守りつつ、持続可能な未来を目指し皆さんの協力を仰いでいます。代表の野々垣賢人氏を中心に、廃棄物を資源化し、地域の活性化を図る取り組みを行っています。公式ウェブサイトは
こちらです。
このような取り組みは、地域に新たな価値を生み出し、SDGsの先進的な事例として全国に発信していく方針です。陶器文化の発展と持続可能性を考え、地域の未来を共に作り上げていくことに皆様もぜひご参加ください。