山下康介コンサート
2021-12-13 07:10:01
音楽の祭典で輝く!山下康介の魅力を再発見する特別コンサート
音楽の祭典で輝く!山下康介の魅力を再発見する特別コンサート
2021年12月3日、東京・中野区に位置する「なかのZERO大ホール」において、音楽の祭典が開催されました。このイベントのテーマは「作曲家 山下康介コーラスとオーケストラの世界」。
山下康介氏は、NHKの朝ドラ『瞳』や人気ドラマ『花より男子』、特撮ヒーロー作品『仮面ライダーセイバー』、さらにはアニメ『ちはやふる』など、数々の代表作を持つ作曲家として知られています。今回の公演は彼の初の個展であり、多くのファンからの注目が集まる中、クラウドファンディングも実施され、見事に目標金額を達成しました。
コンサートは、映像音楽の巨匠として知られる作曲家たちとのコラボレーションによって、オーケストラ・トリプティークによる演奏が進行しました。また、コーラスには国内外で活躍するオペラ歌手の集まり「歌人三昧サマディ」が参加し、これまでの作品に新しい息吹を吹き込む役割を果たしました。
演奏が始まると、山下の数々の名曲が生演奏で披露され、聴衆はその音楽の世界に引き込まれていきました。劇伴音楽は通常、限られた制作時間の中で多くの楽曲を作る必要があり、本来持つ表現力の部分が削がれてしまうことが常です。しかし、今回は山下の楽曲が本来の姿で演奏される機会だったため、それぞれの楽曲の魅力を存分に感じ取ることができました。
オーケストラのサイズはスタジオとほぼ同規模で大きくはないものの、演奏の響きは実に素晴らしく、山下のオーケストラ編曲の技術がもたらす美しさと力強さを実感できました。通常、オーケストラの演奏ではコーラスは従の位置に置かれますが、今回の公演では両者が相互に高め合うような構造が見られた点が特に印象深かったです。
注目の一つは、コンサートの開幕での堺裕馬のバリトンソロによる合唱曲「Daybreak」でした。続いて演奏されたのは、トランペットとサックスを活かした『美の巨人たち』のエンディングテーマ「エターナルストーリー」や、吉田美咲子と豊島ゆきによる『ドラえもん のび太の太陽王伝説』のエンディングテーマ「この星のどこかで」と、多彩な楽曲と歌声が魔法のように融合し、観客を魅了しました。
さらに『仮面ライダーセイバー』の劇中歌「Timeless Story」では、コーラスとオーケストラの一体感が大きなスケール感を生み出しており、観客は作品の世界観に引き込まれていました。また、サントラ未収録曲も含む『ちはやふる』や、トロンボーンの美しさを見せた『瞳』のメインテーマ、そして『海賊戦隊ゴーカイジャー』でのドラマ性のある楽曲など、全体を通じて感動が続きました。
映像音楽は一般的に表に出づらいジャンルで、特にテレビの劇伴音楽は主題歌に比べて影が薄くなってしまうことも多いです。しかし、山下の才能とその魅力がやっと広く知られる機会を得たことで、今後この分野に対する関心が高まるのではと期待されます。皆が山下康介の存在に改めて注目する素晴らしいきっかけとなったことに感謝を申し上げたいと思います。
特別コンサートを主催した合同会社P&MEの鷲尾裕樹氏にも大きな拍手を送りたいところです。彼の取り組みが、今後の音楽シーンにどのような影響を与えるのか、楽しみでなりません。
会社情報
- 会社名
-
合同会社P&ME
- 住所
- 東京都北区上十条1-22-7
- 電話番号
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090-4750-3278