BUCK∞TICK TOUR 2025 -ナイショの薔薇の下-
2025年3月8日、BUCK∞TICKの特別なライブが日本武道館で開催され、その模様が午後9時からWOWOWで独占放送される。本公演は、彼らの最新アルバム『スブロサ SUBROSA』に基づく全国ツアーのファイナルであり、新たな体制でスタートした彼らの姿を目撃できる貴重な機会だ。最初のオリジナルアルバムから辿り着いたこの夜、どのようなパフォーマンスが繰り広げられるのか、期待が高まる。
セットリストと公演の流れ
ライブが始まると、厳かなるSEと共に薔薇のモチーフが施された幕が上がり、観客の歓声が会場を満たす。その瞬間、樋口豊が印象的なシルエットで、目を引く。新アルバム『スブロサ SUBROSA』の一曲目、「百万那由多ノ塵SCUM」を今井のギターが鳴り響かせ、彼が<俺たちは独りじゃない>と歌い上げる。ミディアムバラードの優しさが、作品の幕開きを飾った。
一瞬の静寂を経て、今井が「フ~!上がっていくよ!Boys&Girls、“雷神 風神 – レゾナンス #rising”」と叫ぶと、空気は一変。スチームパンクの世界観を持つ舞台セットが透けて見え、LEDスクリーンには稲光が駆け抜ける。BUCK∞TICKのライブは、音と映像、照明が織りなす異世界に観客を没入させる。この曲では、今井と星野英彦がツインボーカルでパフォーマンスを展開する。
その後も、『スブロサ SUBROSA』の収録曲が次から次へと披露され、観客の心を掴んで離さない。「スブロサ SUBROSA」では今井が激しくラップし、一方で星野は力強いメタル・パーカッションを響かせる。続く「From Now On」では、神秘的な雰囲気が漂い、レーザーが場内を彩る。
ライブの新たなグルーヴ感
従来、長いMCは行わなかったBUCK∞TICKだが、新体制のフロントマンとなった2人が積極的に観客を煽る姿が印象的で、ライブ全体に新たなグルーヴ感を生み出していた。シリアスなテーマや個性的な言葉選びが、ファンにとっても新鮮だった。「嵐の夜だ、“冥王星で死ね”」といったキャッチーなフレーズが混ざり合い、場内は一層盛り上がる。
アンコールへの期待
アンコールでは、ヤガミの迫力あるドラムソロが興奮を引き立てる。続いて新曲「渋谷ハリアッパ!」や人気曲「Baby, I want you.」が並ぶが、特に盛り上がるのが「スピード」。観客は懐かしさを感じながらも、BUCK∞TICKの新しい表現に心を奪われる。
終わりに
2023年12月29日の『バクチク現象-2023-』から今、BUCK∞TICKが確実に進化していることを感じさせる本ライブ。新たな道を突き進みながらも、彼らは過去を忘れていないことが如実に感じ取れる。3月8日午後9時のWOWOWの放送を見逃さずに、BUCK∞TICKの新たな姿をご覧いただきたい。
取材・文:大前多恵/撮影:田中聖太郎