山口フィナンシャルグループが取り組む新たな住宅ローン業務の変革
山口フィナンシャルグループが、クラウドバンキングのリーダーであるnCinoの統合プラットフォームを2024年12月23日から本格運用することを発表しました。これによって、顧客の利便性が向上し、社員の業務効率が劇的に改善される見込みです。これまでの住宅ローン業務では、システムの分散や紙ベースの手続きが問題となっていましたが、nCinoの導入によって、受付から契約締結までが統一されたプラットフォームで行えるようになります。
nCino導入の背景とは
従来の業務プロセスでは、お客様や住宅事業者にとって煩雑な事務手続きが多く存在しました。住宅関連の手続きが複雑だったため、システムにおける二重入力や書類の記入ミスが発生していました。これにより、顧客にとって手間がかかり、業務効率も下がるという悪循環が生まれていました。今回は、これらの問題を解決するために、一つのプラットフォームで業務を一元化することが狙いです。
nCinoの導入によって、Webを通じて住宅ローンの申し込みが可能になり、必要書類の授受も簡略化されます。また、お客様と住宅事業者、山口フィナンシャルグループの間でリアルタイムにコミュニケーションを図ることができるため、審査進捗の把握も容易になります。これにより、業務にかかる手間を大幅に削減できる見込みです。
業務効率改善と地域への貢献
本プロジェクトにより、行内の住宅ローン関連業務の4割、営業店業務の9割を削減することが目指されています。これにより、社員は本来の顧客ニーズに応じた相談や提案業務に集中できるようになります。若手社員がこのプロジェクトを主導していることも注目されており、社内での若手活躍のロールモデルともなっています。
山口フィナンシャルグループは、「地域の豊かな未来を共創する」というミッションを掲げ、地域課題の解決に取り組んでいます。この取り組みは、地域の金融機関としての役割を果たすだけでなく、新しい事業分野にも挑戦する姿勢を持っています。
今後の展望
今後は住宅ローン業務の他にも、リテールや法人融資分野においてもnCinoのワンプラットフォーム化を広げていく方向性が示されており、地域価値の向上を目指す地域密着型の企業グループとしての成長が期待されています。
山口フィナンシャルグループは、三つの銀行(山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行)を擁する地域金融グループであり、新たな事業によって地域貢献をさらに果たす努力を続けています。顧客利便性と業務効率の向上を追求することで、地域の経済発展に寄与することが期待されています。
このように、山口フィナンシャルグループのnCino導入は、単なる業務改善にとどまらず、地域社会における信頼関係の強化やさらなる価値創造へとつながっていくでしょう。