野球と農業の二刀流!川口和久さんが語る新生活
2024年8月13日、東京ドームで開催された「とっとり星空舞(ほしぞらまい)ナイター」では、鳥取県出身の元読売ジャイアンツ投手・川口和久さんが始球式を務め、大盛況のうちに終わりました。このイベントは、鳥取県の特産米「星空舞」をテーマにしたもので、平井知事や地元のマスコットキャラクター「トリピー」も登場し、会場は鳥取一色に染まりました。
川口さんは現役引退後、2021年にふるさとの鳥取県にUターン移住し、野球解説者と米農家としての二つの顔を持つ人物です。彼は現役時代の背番号25を身につけ、勇姿を披露し、観客からの歓声で盛り上がった東京ドームでの投球を振り返りました。「緊張したが、ファンの熱気を感じながら投げられた」と語っています。
星空舞とは何か?
「星空舞」は、鳥取県が30年以上かけて開発した新しいお米の品種で、2018年にデビューしました。この品種は、猛暑にも強く、コシヒカリの良さを残しつつ、高温に耐える特性を持っています。名付けの由来は、鳥取県の美しい星空にちなんでおり、星のように輝くお米という意味が込められています。
川口さんの鳥取ライフ
川口さんの移住の動機は、コロナ禍がきっかけでした。人とのつながりを大切に思うようになり、地元・鳥取での生活を選びました。親戚の近くにある休耕田で米づくりを始めることにし、全くの未経験からスタートしましたが、地域の人々からの支援に助けられながら成長しています。
「東京では人付き合いが難しいと感じることもありましたが、鳥取は人々の距離が近いおすそ分け文化がある。そこで暮らすことができることに幸せを感じています」と語る川口さん。
野球と米づくり
川口さんは、2022年には鳥取県の「とっとりへウェルカニスポーツ総合アンバサダー」に就任。県の魅力を全国に発信する活動に参加しています。米づくりにも同じ情熱を注ぎ、「美味しいと喜ばれる米を作りたかった」と話す彼は、自然の力を活かした農業を心がけています。収穫した「星空舞」は、地元の子供たちや隣人にお裾分けし、「美味しかった」の一言に喜びを見出しています。
彼は野球や米づくりに対する「愛情」と「こだわり」を重視しており、徹底的に自分なりのスタイルを追求しています。「普通にはやりたくない」とこだわる川口さんは、今後の展望として人材育成と稲の育成を掲げており、その姿勢は鳥取のみならず、日本全体に良い影響を与えるでしょう。川口さんの二刀流のライフスタイルは、これからも目が離せません。
プロフィール
川口 和久(かわぐち かずひさ)さんは、1959年7月8日生まれ、鳥取県鳥取市出身。高校時代にはプロスカウトの注目を集め、1980年に広島カープからドラフト1位で入団。エースピッチャーとして6年連続二桁勝利を挙げるなど輝かしい成績を残しました。1994年にFA権を行使し、読売ジャイアンツに移籍、98年に引退。彼は現在も解説者や指導者として多くの選手たちを支えています。