2024年度の新入社員に関する調査結果が発表され、就職活動をやり直したいと感じる割合について興味深いデータが得られました。株式会社ジェイックが行ったこの調査は、同社が提供する新入社員研修を受講した269名に対して実施されたものです。調査期間は2024年7月2日から7月8日までの間に行われました。
調査の結果、72.4%の新入社員が就職活動をやり直したいと考えた経験があることが分かりましたが、そのうち61.0%が「1回もない」と回答しました。要するに、新入社員の過半数は入社後のギャップを感じていない、もしくは受け入れているという結果です。しかし、29.4%が「1、2回はある」と回答し、9.6%は「3回以上ある」とのことです。このことから、多くの新入社員が現職に対して何らかの不満や疑問を持っていることが伺えます。
次に、就職活動をやり直したいと考えた理由についても分析しました。「仕事内容や業務」に関する不満が特に目立ち、業務内容が期待と異なっていた場合や、自分の適性と仕事内容が合わないと感じた場合などが挙げられました。具体的には、「業務内容が思っていたことと違ったとき」「自分の希望する配属先にいけなかったから」といった回答があり、入社後に感じる実務とのギャップが大きな課題となっています。
また、職場環境や待遇についても意見が寄せられました。会社の雰囲気が悪いと感じることや、労働条件においてより良い選択肢があるのではないかと考えるケースが見受けられます。他には、上司との関係性が影響を及ぼすこともありました。「苦手な上司がいるから」という声は、職場での人間関係が働きやすさに大きく寄与していることを示しています。
さらに就職活動をやり直す際の重要点について尋ねたところ、553の人にとって「仕事内容」が最も重視される要素であることが分かりました。その後に「給与」(39.0%)や「福利厚生」(22.9%)が続き、給与面や福利厚生も考慮されるべき対象であることが伺えます。この結果は、企業側が新入社員のニーズを理解し、情報提供を行う際の指針となることでしょう。
調査に携わったFuture Finder®メディア事業部長の佐藤は、今回の結果を受けて新入社員の就職活動の実態についての見解を述べていきます。佐藤は、入社時のギャップが少ないため、企業は新入社員の定着を高めるためにも、仕事内容に関する情報提供が鍵であると強調しました。 具体的には面接や企業説明会での業務内容の詳細な説明が求められます。このような透明性のある情報提供が新入社員のモチベーション向上に寄与するのでしょう。
調査結果は、今後の採用活動や新入社員研修における重要な指針となりそうです。企業は積極的に新入社員の意見を取り入れ、より良い環境を整えることが求められます。
【調査概要】
- - 調査名称:新入社員研修「就職活動をやり直したいと考えたこと」についてのアンケート
- - 調査対象:新入社員研修受講者
- - 調査の実施方法:Webアンケート
- - 実施期間:2024年7月2日~7月8日
- - 回答者数:269名
この調査は、今後の新卒採用活動や人材育成において非常に参考になるとは間違いありません。日本の企業にとって、新入社員がキャリアを形成する重要な時期に寄り添うことは、企業の未来を左右するものです。