2024年急上昇キーワード分析：企業から見る新たなトレンド

2024年11月28日、株式会社PR TIMESが運営するプレスリリース配信サービス「PR TIMES」により、2024年1月から10月までに発表されたプレスリリースのデータ分析結果が発表されました。今回の集計では、32万8938件のプレスリリースに基づくキーワードランキングと業界分析が行われ、企業のトレンドを浮き彫りにしています。

総合ランキングでは、上半期に続き「イベント」が1位を獲得しましたが、これに続くのは「DX」、「新商品」、「AI」の順となり、特に「AI」は過去にない高い発表件数を記録しました。特筆すべきは、2024年に「AI」に関連する発表が初めて1万件を超えた点です。2019年からのデータを振り返ると、AI関連のプレスリリースは年々増加しており、2024年には1万393件に達しました。また、「生成AI」は前年比の増加率が顕著であり、同ランキングに初めてTOP10入りしました。

月別ランキングを確認すると、特に「イベント」、「DX」、「新商品」が中心的なキーワードとして浮上しました。特に「AI」は定期的に上位に顔を出し、7月には「夏休み」といった季節のキーワードも見られました。このように、企業の発表傾向は月ごとに変動しながらも一定の流れを持っています。

さらに、急上昇キーワードランキングに目を向けると、「生成AI」が前年比2.9倍の成長を記録し、3695件の増加となりました。その背景には、AI技術の進化があると考えられます。1月に発生した能登半島地震などの災害関連のキーワードや観光業の復活に繋がる「インバウンド」や「ホテル」といった言葉もランキングに影響を与えました。

企業が今後、どのような方向へ舵を取るのかは、これらのキーワードを通じても見えてきます。特に「本社移転」や「業務効率化」などのキーワードの増加は、日本社会が直面している課題への解決策を企業が模索していることを示しています。他方、「猛暑」や「ショートドラマ」といった、新たに注目されるキーワードからは、エンターテインメントやマーケティングの手法が進化している様子も伺えます。

このような多様な傾向を見極めることは、企業にとって重要なマーケティング情報となるでしょう。PR TIMESのデータ分析に基づいて、今後の企業の動向を見守ることが、成功への鍵となるのではないでしょうか。

PR TIMESは今後も、企業発表の傾向を通じて社会の流行を反映し続けます。将来的には、これらのデータが企業広報担当者にとって、新しい発表の参考になり、またメディアや生活者が楽しむことができるような新たな動きを生み出すことを期待しています。私たちはこれからも、行動者発の情報が人々の心を揺さぶる社会の実現に向けて邁進していきます。