タイにおけるカネボウの大胆なプロモーション戦略の成果
花王株式会社が展開する化粧品ブランド「KANEBO」。この度、タイ市場において大々的なプロモーションを展開し、過去最大の投資を行った結果、劇的な成果を上げています。主力商品であるクリームのリニューアルに際し、特にアジア市場での拡大を狙い、タイでの戦略を加速させました。
プロモーション戦略の概要
9月10日から15日まで、バンコクのショッピングモール「Parc Paragon」で行われた新クリームの体験イベントは、目を見張る成功を収めました。約9,000名が参加し、サンプリングを行うことで商品の認知度を高めると共に、売上は前年の2倍に達しました。このイベントは、「KANEBO」のブランドメッセージの浸透を図るための重要な試みであり、タイ国内での強い市場ポジションを確立する一助となりました。
タイならではの市場理解
興味深いのは、日本とタイの消費者の「希望」に対する考え方の違いです。タイでは、既存の希望をさらに広げることが価値とされており、外部の意見に左右されにくいという特性があります。この背景を踏まえて、カネボウは「美しさを超え、あなたの希望の力となる」というメッセージに切り替え、より現地の人々の心をつかむ内容にしました。
この戦略の結果、タイ全体の新規顧客数は前年の約4倍に増加し、特に若年層へのアプローチが成功を収めました。若者の支持を受けることで、ブランドの浸透がさらに加速しました。
トップスターの起用で一層の話題化
さらに、タイの人気俳優やアーティストを起用し、SNSを駆使してプロモーションを展開しました。特に、ターウー・ピタヤ氏とオフロード・ガンタポン氏をプレゼンターに起用し、彼らの影響力を最大限に活かしました。この戦略により、トレンド入りを果たし、多くの話題を呼び、参加者の熱心な反響も得られました。
新しい体験の提供
新クリームの体験イベントでは、ブランドについての深い理解を促すためのさまざまなコンテンツが用意されました。当日の参加者からは「KANEBOの希望はプライスレス」といった声が上がるなど、熱量の高いリアクションがあり、ブランドの理念をより深く理解してもらう機会となりました。
イベント終了後の売上は前年同月の9.5倍という驚異的な数字を叩き出し、特にサイアム・パラゴンの店舗でも大きな成果を収めました。
アジア全域への展開に向けて
この成功を受けて、花王はアジア全域での「KANEBO」の成長戦略をさらに進化させ、グローバルな存在感を高めていく方針です。今後は、この経験を基に他のアジア市場にも展開し、さらなるブランドの飛躍を目指していきます。
まとめ
「KANEBO」は、単なる化粧品ブランドではなく、希望を発信するブランドとしての理念を持っています。新しいクリームは、その理念を体現した商品であり、消費者が自らの潜在能力を発揮できるようなモノづくりを追求しています。今後のアジア市場での展開が非常に楽しみです。