出版業界に新風を吹き込む「ひろのぶと」の挑戦
出版界は長年にわたって独自の慣習が根付いており、多くの才能ある作家が適切な報酬を受け取れない状況が続いています。そこで登場したのが、ベストセラー作家が設立した「ひろのぶと株式会社」です。彼らは「累進印税」という新たな仕組みを導入し、作家たちがより多くの収入を得られる環境を整えることを目指しています。
「累進印税」とは?
「累進印税」とは、作品の売上部数に応じて印税率が段階的に上昇する仕組みです。一般的な印税率が約1割に過ぎない日本の出版業界において、「ひろのぶと」は初めから印税率を2割に設定し、さらには売上が増えるに連れて最大5割まで上昇する可能性を持たせています。これにより、作家は自身の作品がヒットすることで、より大きな報酬を得られるチャンスが生まれます。
また、ひろのぶとは「ダイナミックプライシング」というシステムも併用します。これにより、作品の価格を市場の状況に応じて柔軟に変更し、作家にとってさらに有利な条件を整えていきます。
クラウドファンディングの展開
「ひろのぶと」では、2022年5月30日から6月3日までの期間に、株式投資型クラウドファンディングを通じて資金を集めるプロジェクトを開始しました。募集上限額は4000万円で、1人は最大で10口までの出資が可能です。これにより集まった資金は、企業の成長に活用され、より多くの良質なコンテンツ作りに寄与します。
編集者の印税契約
さらに、「ひろのぶと」の特色の一つは、編集者にも印税契約を提供することです。これにより、編集者たちも作品の成功に応じて利益を享受できる環境を整え、彼ら自身のモチベーションを高めることで、より良い本の制作につなげようとしています。
未来の出版社を目指して
「ひろのぶと」は、単に印税率を引き上げるだけでなく、作家とファン、株主が一体となって本を作り上げる新しい形のファンクラブ的な組織を構築することも視野に入れています。今後、質の高いコンテンツを増やすことに努め、紙の本での収益を確立していくことを目指しています。
会社概要
- - 会社名: ひろのぶと株式会社
- - 所在地: 東京都南青山2丁目22-14 フォンテ青山5階
- - 代表: 田中 泰延
- - 設立: 2020年3月
- - 事業内容: 出版業
- - URL: ひろのぶと公式サイト
このように、「ひろのぶと」は出版業界に新たな風を吹き込むべく、様々な取り組みを進めています。これからの展開に期待が高まります。