幼児向け水辺の安全教材『うみのぼうけん そなえてあそぼ』
公益財団法人日本ライフセービング協会(JLA)が新たに制作した、幼児対象の水辺安全教材『うみのぼうけん そなえてあそぼ』が2025年12月に公開されました。この教材は、小学校低学年以下の子供たちが水辺で安全に過ごすための知識や行動を学ぶためのものです。特に冬休みには海辺やビーチリゾートへ出かける機会が増えるため、家族で楽しめる内容となっています。
溺水事故の実態に基づく制作
本作は、日本財団「海のそなえプロジェクト」により、全国1万人を対象に行われたアンケートの結果をもとに制作されました。アンケートからは、小学校低学年以下の子どもが溺水事故のリスクにさらされていることが明らかになっています。こうした実情を踏まえ、子どもたちが水辺の楽しさを体験しながら安全への準備を理解できるよう設計されています。
前作から続くシリーズ
『うみのぼうけん そなえてあそぼ』は、シリーズ第3弾として、前作の「うみのぼうけん またあした」の続編です。前作では家庭での準備を描いていましたが、今回の作品では実際の海のシーンが展開されます。子どもたちにとっての「準備」と「実践」を結びつけ、どうすれば安全に楽しむことができるかを具体的に学べる設計です。
楽しさと安全の両立
海は楽しい体験が詰まっていますが、注意すべきポイントも多い場所です。この動画では、ライフセーバーの監修のもと、危険な状況を盛り込みつつも、幼児が理解しやすい内容になるよう工夫が施されています。イラストはお絵かきクリエイターの荒巻なおみさんによって描かれ、親しみやすく、子どもたちの興味を引くデザインになっています。
制作メンバーの想い
制作にあたり、地域教育推進委員会と学校教育推進委員会のメンバーが関与しました。石井優愛さんによると、動画では海の楽しさを体感しながら、実際に気をつけるべきポイントを自然に身に着けられるよう工夫されました。また、小崎遼介さんは、この教材が子どもたちに「そなえ」の大切さを教え、海での楽しみ方を多様に広げることを目的としています。
目指す未来の社会
日本ライフセービング協会は「水辺の事故ゼロ」を掲げ、ライフセーバーによる監視・救助活動、水辺の安全教育、防災教育などを行っています。今回の『うみのぼうけん そなえてあそぼ』が多くの家庭に受け入れられ、海辺で楽しく安全に過ごす人々が増えることを願っています。
海と日本プロジェクトへの貢献
この教材の制作活動は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環でもあります。このプロジェクトは、海洋環境を現状からより良くしていくことを目指しており、全国の人々が自らの行動について考えるきっかけを提供しています。公式サイトもあり、詳細な情報が確認できます。
『うみのぼうけん そなえてあそぼ』を見ることで、子どもたちが水辺でのルールや安全意識を身につけ、楽しい思い出を作る一歩となるでしょう。ぜひ、ご家庭や教育現場での使用を検討してください。