戦争の悲劇を笑いで伝える竹森巧の新作二人芝居の魅力
お笑い芸人のアップダウン・竹森巧が、特攻隊員の真実を伝える取り組みを行っている。彼の新作二人芝居「桜の下で君と」は、戦争の悲劇を描きながら、観客に笑いを提供することを目的に作られた。
この作品は、竹森自身のライフワークともなっており、特に若い世代に戦争の教訓を伝える方法として、お笑いの要素をふんだんに取り入れている。彼は、周囲から「笑いを通じて戦争の悲劇を描くなんて無理だ」と反対を受ける中、それを克服し、独自のスタイルで舞台を作り上げてきた。
「桜の下で君と」の出演は、竹森と相方の阿部浩貴の二人だけであり、彼らの中には様々な要素が詰まっている。お笑いをベースにしたものではあるが、お二人の定評のある歌唱力も存分に発揮され、多くの観客から支持を受けている。特に、観客の中心にいる中学生や若者層に向けたメッセージ性が強い。
竹森巧は、北海道を中心にこの舞台を上演してきたが、最近では全国各地から公演の依頼が増えてきている。舞台の内容だけでなく、彼自身の情熱が多くの人々に響いていると言えるだろう。
2025年に終戦80年を迎える日本は、日常生活の中で平和を享受しているかに見える。しかし、あちこちで戦争の悲劇が続いている現実も忘れてはならない。竹森はその現状を受け止め、日本人が自国の歴史に目を向けるきっかけを提供するためにこの作品を創り出した。
新刊「桜の下で君と特攻隊の真実を伝えるお笑い芸人の物語」では、この舞台の誕生経緯や竹森の信念が語られている。彼は自身の役割を、ただの芸人に留まらず、教育者としての視点を持ち合わせながら、戦争の悲劇を伝える者としても自覚し、活動している。
本書は、以下の各章に分かれており、彼の思いや活動が深堀りされている。
- - 第1章:芸人になんてなりたくなかった
- - 第2章:自分探しの旅、そして二人芝居
- - 第3章:芸人としてどう生きるか
- - 第4章:生き残りの特攻隊員の思いを胸に
- - 第5章:桜の下で君と
- - 第6章:33歳で特攻隊を知った芸人の使命
巻末の企画には、井本勝幸との特別対談や、当時を生きた特攻隊の冷静な見解も載せられている。この本は、竹森巧の人柄や信念が詰まった一冊となる。
竹森の活動は、単なるエンターテイメントを越え、社会に対する重要なメッセージを伝えるものとして、多くの人々に影響を与え続けている。彼の取り組みがどのように広がっていくのか、今後の動向に注視したい。
新刊は2024年11月19日(火)に発売されるため、今後の展開が非常に楽しみである。全面的な購入の推奨があり、ぜひ手に取ってみることをお勧めしたい。