希少疾患・HAEへの理解促進と早期診断を目指す取り組み
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(通称:DISCOVERY)は、希少疾患である遺伝性血管性浮腫(HAE)への関心を高め、正確な診断を促進するための啓発活動を全国的に行っています。2024年11月には、名古屋と横浜で開催される2つの重要な学会に参加予定であり、その場でHAEに関する知識を医療従事者と共有するためのブースを出展します。
HAEとは何か?
HAEは、遺伝子の異常によって引き起こされる血管の炎症を伴う疾患で、主に血液中のC1インヒビターの機能が低下することが原因です。この疾患は、体のさまざまな部位に腫れやむくみを引き起こし、特に顔や手足に短期間で現れることが特徴です。HAEは5万人に1人と非常に希少であり、それゆえに正しい診断が行われづらく、多くの患者が長年苦しんできたという背景があります。
DISCOVERYの取り組み
DISCOVERYは、HAEについての認知度を向上させることを目指し、非専門医を対象とした診断支援のワーキンググループを設けています。この目的の一環として、さまざまな医療系学術集会や総会に参加し、専門知識の普及を図っています。過去には13の学会に参加し、医療従事者と意見交換を行ってきました。
出展した学術集会一覧
2023年には以下の学会に参加しました:
- - 日本有病者歯科医療学会
- - 日本消化器病学会
- - 日本小児科学会
- - 日本産科婦人科学会
- - 日本皮膚科学会
- - 日本アレルギー学会
- - 日本口腔外科学会
2024年には以下の学会に参加予定です:
出展時には、HAEに関するガイドラインや関連資料を配布し、医療従事者からは「HAEの診断と治療の重要性を再認識した」との声が寄せられました。今後もさらに多くの医療従事者にHAEについて知識を広めていく方針です。
HAEのセルフチェック
HAEの症状を抱えている可能性のある方には、DISCOVERYが提供するWebサイト上でセルフチェックシートを利用することを推奨しています。このシートを通じて、HAEの兆候を自己評価し、早期に適切な治療を受けるための第一歩を踏み出すことが可能です。
DISCOVERYの使命
DISCOVERYは、HAEに対する認知度を高めることが重要であると考えています。設立以来、医療従事者と一般の人々に対してHAEに関する情報提供を行い、疾患への理解を深める活動を続けています。
社会全体にHAEについての意識を広め、患者の負担を軽減するための取り組みは、今後も続けられます。皆さまのご理解とご支援を、引き続きよろしくお願い申し上げます。