岡山大学、タイ人院生招へい
2024-11-17 14:15:11

岡山大学大学院、タイ人大学院生4名を招へい 地域医療人材育成に向けた国際共同研究

岡山大学大学院、タイ人大学院生4名を招へい 地域医療人材育成に向けた国際共同研究



岡山大学大学院保健学研究科は、2024年11月4日から7日にかけて、タイ王国コンケーン県College of Asian Scholars大学院博士後期課程の学生4名を受け入れました。これは、文部科学省の科学技術人材育成費補助事業の一環として行われた国際共同研究の一環です。

この共同研究のテーマは、「データサイエンスに基づく地域包括ケアマネジメントの変革を担う地域医療人材育成」です。急速な高齢化が進むタイでは、日本と同様に地域医療の需要増加が予想されています。そのため、今回の研修では、日本の地域医療の現状と課題を理解することが主な目的でした。

研修プログラムは、日本の訪問看護ステーションや訪問診療クリニックの視察、ICTを活用した医療介護情報の共有に関する講義、デジタル田園健康特区や地域医療政策に関する講義、そして岡山大学病院の見学で構成されました。特に、ICTを活用した医療情報共有の実際と課題については、タイの医療現場におけるデジタル化の現状と比較しながら活発な議論が行われました。

さらに、学生たちは吉備中央町の吉備高原医療リハビリテーションセンターも訪問し、日本の地域医療の取り組みを多角的に学ぶことができました。また、シニアボランティアの活動にも触れ、地域社会における高齢者支援のあり方についても貴重な経験を得ました。

今回の研修を通して、タイの大学院生たちは日本の地域医療の進んだ技術やシステム、そして地域住民の協調性について深く理解を深めました。一方、岡山大学の研究者たちは、タイの医療現場の実情を理解し、今後の共同研究をさらに発展させるための貴重な知見を得ることができました。

この国際共同研究は、両国の医療人材育成に大きく貢献すると期待されています。高齢化社会という共通の課題に直面する日本とタイが協力して、より質の高い地域医療システムを構築していくための第一歩となるでしょう。

研修内容の詳細



訪問看護ステーション・訪問診療クリニック視察: 実際の医療現場におけるICT活用状況の観察と、現場の看護師や医師へのインタビューを通して、ICT活用の現状と課題を多角的に分析しました。
ICT活用に関する講義: 医療介護情報の共有におけるICT活用の重要性、データセキュリティ、プライバシー保護、システム導入の課題などについて、専門家による講義が行われました。
デジタル田園健康特区・地域医療政策に関する講義: 日本の地域医療政策、特にデジタル田園健康特区の取り組みについて、政策担当者や専門家から講義を受けました。
岡山大学病院見学: 高度急性期医療を提供する岡山大学病院の見学を通して、日本の高度医療システムの現状を理解しました。
吉備高原医療リハビリテーションセンター見学: 地域に密着したリハビリテーション医療の提供について学びました。
シニアボランティア活動への参加: 地域における高齢者支援活動の現状を理解しました。

今後の展望



この研修を基に、岡山大学とCollege of Asian Scholars大学は、データサイエンスを活用した地域包括ケアマネジメントに関する研究をさらに深めていきます。両国の研究者が協力し、高齢化社会の課題解決に貢献する新たな知見を創出することを目指します。また、この国際共同研究を継続することで、両国の医療人材育成に貢献し、より質の高い医療サービスを提供できる体制の構築を目指していきます。

この国際共同研究は、高齢化社会という共通の課題に直面する日本とタイが協力して、より質の高い地域医療システムを構築していくための重要な一歩となるでしょう。


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国立大学法人岡山大学
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電話番号
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