環境に優しいバイオプラスチックボトルがついに実現
近年、地球環境の保護への関心が高まる中、再生可能な素材としてのバイオプラスチックの需要が急速に増加しています。特にプラスチック製品は、焼却処分時に大量のCO2を放出することから、環境への影響が懸念されています。これを受け、VASUジャパン株式会社と日精エー・エス・ビー機械株式会社は新たに、環境に配慮したバイオプラスチック樹脂を使用したボトル成形に成功しました。
成形に成功したバイオプラスチックとは
VASUジャパンと日精エー・エス・ビー機械は、プラスチックボトルの生産機として実績のある「ASB-12M」を使用して、以下の2種類のバイオプラスチック樹脂の成形を実現しました:
1.
VS-60-2-P1PP(ポリプロピレン): スターチなどを加えたバイオマスプラスチック樹脂で、CO2排出量の削減に貢献。
2.
VS-90-2-A4PLA(ポリ乳酸): 自然の中で分解される生分解性プラスチックで、プラスチックごみ問題の解決を目指しています。
これまで、バイオプラスチックの成形は石油由来のプラスチック専用設備でしか行えないとされていました。しかし、双方の技術革新により、企業は新たに設備投資を行うことなく、既存の生産設備でバイオプラスチックの導入を視野に入れることが可能になりました。
環境対応が求められる時代
環境問題の解決には、再生可能素材への切り替えが不可欠です。日本を含む世界各国では、プラスチック製品の使用を抑制し、バイオプラスチックなどの代替素材への転換が進んでいます。このような背景の中、VASUジャパンと日精エー・エス・ビー機械が成し遂げたボトル成形の成功は、多くの企業にとって新たな可能性を切り開くものであり、持続可能な社会実現への大きな第一歩と言えるでしょう。
VASUジャパンとその取り組み
VASUジャパンは、2019年に設立された企業で、バイオプラスチック素材の販売を手がけています。代表取締役社長の安藤志郎氏は、「持続可能な未来を支えるために、私たちの技術を活かす」との意気込みを語ります。同社は香港に拠点を置くVASU Networks社が開発した革新的なバイオプラスチックを日本市場に提供しています。(ウェブサイト:
VASUジャパン)
日精エー・エス・ビー機械の役割
日精エー・エス・ビー機械は1978年に設立され、プラスチックボトルの生産機を製造・販売する企業です。代表取締役社長の藤原誠氏は、「環境対応型技術の普及に尽力する」と述べています。同社のベストセラーモデル「ASB-12M」は、小型から広口までの多様な容器に対応し、世界中での需要に応えています。(ウェブサイト:
日精エー・エス・ビー機械)
未来に向けた展望
VASUジャパンと日精エー・エス・ビー機械は、今後も連携し、環境に配慮したボトルの普及を図っていく方針です。この技術革新は、さまざまな業種において環境対策が進む中、重要な鍵となります。持続可能な社会を実現するための一助として、今後の展開に期待が寄せられています。