にっぽん丸が35年間の航海を終え、2026年5月に引退決定

にっぽん丸、35年の航海にピリオド

1990年に就航した「にっぽん丸」は、2026年5月10日に横浜に帰港するクルーズを最後に、その歴史に幕を下ろすことが発表されました。運航を行っている商船三井クルーズの代表取締役社長、向井恒道氏が明かしたこのニュースは、クルーズ愛好家や旅行者たちに衝撃を与えました。

「にっぽん丸」は、これまでにおよそ5,332,384kmを航行し、地球を約133周するに相当する距離を旅しました。これまでに2000本以上のクルーズを行い、400以上の港に寄港した実績があります。顧客数は約60万人にものぼり、数々の思い出を提供してきました。レジャークルーズ船の先駆けとして、船の改装を行いながら新しい時代のニーズに応えてきました。

船内での多彩な体験

「にっぽん丸」は、大小さまざまな港に寄港し、各地の特産品を使用した美味しい料理を楽しむことができました。また、地元の皆様との協力により、独自のイベントを開催し、地域との絆を深めてきたのです。このような交流は、クルーズの魅力を増す重要な要素となりました。

引退を迎えるにあたり、35年間の運航で築き上げた伝統と経験は、今後の新しい船「MITSUI OCEAN FUJI」に引き継がれることとなります。2026年にはこの新たな船も運航開始が予定され、にっぽん丸で培ったおもてなしの精神が継承されることが期待されています。

最後のクルーズと特別企画

「にっぽん丸」の最終クルーズは、2026年4月と5月に実施され、各寄港地の旬の食材を取り入れた特別なディナーが予定されています。また、感謝の気持ちを込めたプレゼントも用意されており、予約開始が待ち遠しいファンの方々にとっては、心に残る最後の旅になることでしょう。

2026年2月以降の旅程やイベントの詳細が決まり次第、商船三井クルーズから発表される予定です。これまでの歴史を振り返ると同時に、最後の航海を楽しみにする人々の期待は高まるばかりです。