エミレーツ航空が新しく開設したクルー専用施設『クルー・ゾーン』の魅力

エミレーツ航空が新たに設けた施設『クルー・ゾーン』は、ドバイのエミレーツ・グループ本社内に位置し、客室乗務員のために特化した環境を提供しています。この革新的な施設は、約9か月の開発を経て完成し、300万ディルハム（約1億2千万円）が投じられました。

『クルー・ゾーン』は顧客サービスを向上させるだけでなく、フライトレポートの確認をしながらリフレッシュできるスペースも用意されており、コーヒーを楽しんだり軽食を取ったりできる心地良い空間です。また、客室乗務員たちがキャリアアップに必要なワークショップに参加したり、他部門とのコミュニケーションを促進したりできる場としても活用されています。

施設内には、教育ワークショップやテクノロジーサポートを提供するテックゾーン、美容やウェルビーイングに特化したハブ、リラックスできるインタラクティブラウンジなど、多様なサービスが揃っています。最大200名まで同時に受け入れ可能な広さは、乗務員が快適に利用できるよう工夫されています。

中でも注目すべきは『エミレーツ・ワンデバイス・ハブ』です。このスペースでは、エミレーツの『ワンデバイス・プログラム』に基づき、Apple製品を使用して業務効率化を図ります。乗務員にはiPhoneまたはiPad Airが支給され、これにより機内サービスの向上が期待されています。専門スタッフが24時間体制でサポートし、デバイスの初期設定やトラブルへの対応も行っています。

また、リラックスをテーマにした『クルー・ラウンジ』では、快適な座席で休息や交流ができるため、乗務員同士がリフレッシュするのに最適です。

さらに、業務のサポートが整った『エミレーツ・ファシリティーズ・ディストリビューション・サービス』も存在します。これはビザや規制関連の書類を受け取る際に利用できる便利なカウンターで、効率的なサービスを提供しています。

そして、『エミレーツ・ビューティー・ハブ』も見逃せません。ここでは美容に関する専門的なアドバイスを受けながら、健康やフィットネスについて学ぶことができます。週5日営業で、座学だけでなく実践的なマスタークラスも開催しています。

このように『クルー・ゾーン』は、エミレーツ航空が客室乗務員の成長やウェルビーイングを重視していることを示す象徴的な施設です。客室乗務員がプロフェッショナルとしてのスキルを高められる環境を提供し、他部門とのコミュニケーションを促進することで、チーム全体の結束力を強化しています。

今後もエミレーツ航空は、このような取り組みを通じて、世界中から集まる多様なバックグラウンドを持つスタッフを支援し、さらなるサービス向上を目指していくでしょう。業務の効率化と従業員の幸福を同時に追求し続けるエミレーツの姿勢は、航空業界のモデルケースとなること間違いなしです。