刺激的な音楽番組『Spicy Sessions』の魅力に迫る収録レポートとMCインタビュー

音楽の魅力を体感できる『Spicy Sessions』の収録レポート

音楽ファンを虜にする新感覚の音楽番組『Spicy Sessions』。MCにはゴスペラーズの黒沢薫と乃木坂46の中西アルノが名を連ね、観客と共に音楽が生まれる瞬間を体験できるというスタイルが好評です。この度、音楽ライターの伊藤亜希が取材した6月と7月の収録レポートをお届けいたします。

新たな音楽体験の創造

昨年の放送開始から約1年半が経過した『Spicy Sessions』。音楽を愛する全ての人々に共鳴する内容が多くの視聴者に支持されています。最近、『第15回衛星放送協会オリジナル番組アワード』のバラエティジャンルで最優秀賞を受賞するなど、その評価は急上昇中です。内容の進化は、MCの黒沢と中西、そしてゲストアーティストの李が毎回新たな挑戦を繰り広げることで、観る者に新鮮な驚きを提供しているからこそ。

先日行われた第17回の放送分では、20周年を迎えた韓国出身のシンガーKが登場。同ゲストと黒沢がセッションする曲として選ばれたのは、スティーヴィー・ワンダーの名曲「Isn’t She Lovely」。このリハーサル中、黒沢が歌い始めるタイミングをKに委ねたことで、教え・学び合うという、セッションらしい緊張感と活気あふれるやり取りが生まれました。

さらに、「Die With A Smile」では、中西が思わず内心の不安を吐露。しかし、黒沢からの的確なアドバイスにより一気に自身のボーカルを進化させた姿には、観客も心を打たれました。

ゲストとのセッションの醍醐味

次に迎えたゲストは、黒沢が“クイーン・オブ・シティポップ”と称する土岐麻子。彼女が披露した「KAPPA」など、他では聴けない貴重なオリジナル曲も楽しむことができました。このような構成は、視聴者にとっても斬新な体験です。中西は土岐とのセッションで、斉藤由貴の「土曜日のタマネギ」に挑戦し、黒沢はマイケル・ジャクソンの「Human Nature」を披露しました。この放送は期待以上の完成度となり、多くの聴衆を圧巻しました。

MCインタビューで明かされた二人の思い

収録後のインタビューで、黒沢と中西はセッションの背後にある思いを語ってくれました。黒沢は「『Spicy Sessions』は自分にとっても修行の場」と述べ、自身の音楽的進化を実感していることを明かしました。その一方で、中西も「黒沢さんは私にとって尊敬する師匠で、共に音楽の旅をしている仲間でもある」と感謝の意を示しました。

二人の信頼関係は強固で、共演することでお互いの音楽性を高めているようです。番組を通じて訪れる新しいアプローチや、音楽の楽しみ方、さらには自己の成長を実感する様子は、視聴者にとっても大いに楽しませてくれる要因となっています。