若手クリエイターの新しい挑戦、クマ財団ギャラリーでの展覧会
公益財団法人クマ財団は、次世代のクリエイターを育成する場として注目されています。今回、若手クリエイターの作品が展示されるグループ展「KUMA experiment 2024-25 vol.2」が、2024年11月16日から11月24日まで東京・六本木のクマ財団ギャラリーで開催されます。この展覧会は、若手クリエイターたちの独自の視点や手法が交差する場として、クリエイター奨学金8期生・45名の成果を一堂に紹介するイベントです。
展覧会のテーマと参加クリエイター
展覧会のタイトル『いるけどいないいないけどいる』は、存在や感覚、情報の曖昧さを追求する作品群を意味しています。このテーマには、見えないもの、聴こえないもの、感じないものが何であるかをアプローチする試みが込められています。参加するクリエイターは、さまざまなジャンルにわたる五名の才能豊かなアーティストたちです。
1.
石渡結(Yui Ishiwata):彼女は布の複雑な構造にフォーカスを当て、身体性を通じて原始的な印象を持つ作品を制作しています。彼女の作品《Tabula Rasa》は、自然のリズムを感じる力を探求しています。
2.
今村翔太(Shota Imamura):AI技術を駆使して、情報提示や議論支援を行うシステムの制作に取り組んでいます。彼の作品《Serendipity Wall》は、視線操作を用いた新しい形式のインターフェースを提案しています。
3.
頃安祐輔(Yusuke Koroyasu):音響作家としての顔を持つ彼は、音に関する科学的探求を行っています。超音波技術を利用したインスタレーション《空中超音波で液滴をジャンプさせるマイクロ流体操作基盤》は、音の新しい表現方法を模索します。
4.
芝田日菜(Hina Shibata):映画の不気味さに向き合い、視聴者の感覚に働きかける作品を制作しています。彼女の独特のアプローチが、観客に新たな刺激を与えることでしょう。
5.
杉浦瑛優(Terumasa Sugiura):音楽家として、コンピュータ支援作曲技術を利用した作品《SØNAR for orchestra》で芸術音楽を身近にする方法を模索しています。
展覧会の詳細
この展覧会は、入場無料で開放されており、訪れる人々が新しいアートの世界に触れる機会を提供します。会期中は、参加クリエイターたちのプレゼンテーションやディスカッションも行われる予定です。開館時間は12:00〜19:00で、火曜日は休廊となります。会場は、六本木の中心地、東京都港区六本木7-21-24に位置しています。
クマ財団の取り組み
クマ財団では、クリエイター奨学金制度を通じて、次代を担う若手クリエイターたちの活動を支援しています。奨客には年額120万円の奨学金に加え、同世代の仲間と交流する機会や作品発表の場を提供することで、彼らの成長を促しています。これにより、文化やアートの新たな可能性を追求しています。
知識を共有し、創造性を育む場へ
この展覧会は単なる作品発表にとどまらず、参加クリエイター同士の意見交換を重視したプラットフォーム。彼らがそれぞれの技術やアイデアを持ち寄り、対話を重ねることで、より深い創造的な交流が生まれています。若手クリエイターの多様な視点が織りなす、刺激的な環境を体験できる貴重な機会となるでしょう。是非、この機会をお見逃しなく。