規格外バナナから生まれた新たなスイーツ
「もったいない!」という言葉は、日本の食品業界でしばしば耳にする。この言葉から誕生したのが、9月30日より宅配専用で販売が開始される「もったいナイスなミルキーあいすバナナ」です。これは、規格外のバナナを使用したアイスクリームで、食べられるのに廃棄されてしまう食材を有効に活用する取り組みの一環です。
規格外バナナの課題
日本で流通するバナナは、青い状態で輸入されてから日本国内で追熟されます。不幸にも、袋の中に一本でも傷んだバナナがあると、その袋全体が廃棄の対象となってしまいます。株式会社日本アクセスとその事業会社であるアクセスフレッシュ加工は、この廃棄問題を解決すべく、コープこうべと連携して、規格外バナナの活用方法を探ることにしました。
CO・OP NEXT 100商品への挑戦
コープこうべとともに進められている「CO・OP NEXT 100商品」は、地域の課題解決を目指し、規格外原材料の有効活用に取り組むプロジェクトです。この活動により、規格外バナナのピューレを使用したアイスの開発がスタートしました。バナナ本来の風味を生かすための工夫が行われ、アイスに込められたストーリーが際立っています。
商品開発のプロセス
商品開発においては、「コープ商品わいわい会議」が開催され、組合員の意見を取り入れる形でアイスのコンセプトが詰められました。試作品を試食した参加者たちは、その味わいに驚き、「バナナの香りが豊かで、ミルク感も絶妙」だと満場一致の好評を得ました。
新商品の詳細
「もったいナイスなミルキーあいすバナナ」は、109mlの容器に収められたアイスミルク商品で、規格外バナナのピューレが25%使用されています。さらに、北海道の新鮮な生乳を使った生クリームが加わり、その味わいは特別なものとなっています。価格は198円(税抜)で、手頃さも魅力です。
環境を考えた選択
このアイスは、単なるデザートとしての楽しみだけでなく、食品ロス問題に対する一つの答えでもあります。規格外とされたバナナが、アイスになることで新たな命を宿すのです。「もったいない」という言葉を、私たち一人ひとりが大切にしていくための一歩として、このアイスを楽しむことができればと思います。
今後も、このような取り組みが広がり、地域と共に持続可能な食文化が形成されていくことを期待しています。