QGISをもっと身近に感じるために
地理情報システム(GIS)は、地理的なデータを扱う上で欠かせないツールですが、その複雑さから「難しい」という印象を持つ方も多いでしょう。しかし、実はGISは「Excelのように利用できるソフトウェア」であり、特定の専門家だけが使うものではありません。これを踏まえて、新たに発刊される書籍『位置情報を扱う人のための実践QGIS』が、今後のGIS活用の手助けをしてくれることが期待されています。
書籍の概要
この書籍は、2025年6月21日に株式会社秀和システムからリリースされます。著者である井口奏大氏は、初心者にもわかりやすくQGISの使い方をハンズオン形式で解説しており、自に開発されたオープンソースソフトであるQGISを手軽に学ぶことができます。QGISは、WindowsやmacOS、Linuxといった様々なプラットフォームに対応し、誰でも無料で利用できるのが大きな魅力です。
基礎編と実践編
書籍は大きく分けて基礎編と実践編に分かれており、計14の章で構成されています。
基礎編
1.
GISとは:GISの基本概念の理解を深めます。
2.
QGISのインストールと起動:初めての方でも安心なインストール手順とバージョンについて。
3.
GISデータを知る:さまざまなGISデータの種類や特徴を解説します。
4.
QGISでデータを扱う:データの表示や加工方法を学びます。
5.
座標参照系(CRS)の理解: GISにおいて非常に重要な概念を取り扱います。
6.
地図の出力・印刷:作成した地図をPDFなどで出力する方法をマスターします。
7.
Pythonによる機能拡張:プログラミングを用いた効率的な操作方法を学びます。
実践編
8.
ハザードマップの作成:防災関連データを活用する方法を学び、実際にマップを作成します。
9.
紙地図のデータ化:アナログの地図をデジタルデータに変換する手法を探ります。
10.
法務省登記所備付地図の活用:新たな地図データの利用法を紹介します。
11.
衛星データの活用法:注目される衛星データを利用するアイデアを示します。
12.
ベクターデータ分析:実際のビジネスに応用可能なベクターデータ分析法を紹介します。
13.
地形解析手法の学習:DEMを利用した地形解析の手法を理解します。
14.
点群データの取り扱い:こちらのデータを使った具体的な応用技術に触れます。
これらの内容を通じ、読者はいずれもGISの基礎から実践までを手に取るように学べる画期的な一冊となっています。
おすすめの追加書籍
さらに、Web向けGISの知識を深めたい方には『位置情報エンジニア養成講座』、GISデータベースの構築を学びたい方には『位置情報デベロッパー養成講座』の併読をおすすめします。これらはすべて著者自身による書籍であり、同様にQGISを活用した内容となっています。
この新刊『位置情報を扱う人のための実践QGIS』で、GISをより手軽に、身近に感じられることでしょう。手に取る価値ある書籍として、ぜひ全国書店やオンラインストアでチェックしてみてください。