AIとドローンの活用事例
2022-05-20 13:20:02
太陽光発電所の安全を支えるAIとドローンの導入事例
近年、太陽光発電が持続可能なエネルギー源として注目を集めている中、その運用と保守に関する効率化が急務となっています。そんな中、株式会社mmガードとウエストホールディングスが共同で進めているプロジェクトが、大きな注目を集めています。彼らは、太陽光発電所の点検業務をより安全かつ効率的に行うためのAI「Drone View」を開発し、実際に運用における実証実験を行いました。この実証実験は、MURC主催のスタートアップ支援プログラム「LEAP OVER」に参加する形で実施され、同社の最新技術がどのようにインフラ点検に革命をもたらすのか、興味深い結果を残しました。
「Drone View」は、教師なし学習を用いており、事前に正常な状態の教師データを準備することで、異常を自動識別できるAIです。これにより、従来の方法では確認が困難だった局所的な異常を見つけ出すことが可能になりました。特に、赤外線カメラやガス検知機能を兼ね備えたドローンを使用することで、高所や広範囲の点検を行う際の作業員の危険を大幅に軽減できるというメリットがあります。
実際の現場では、200枚の太陽光パネルの写真確認作業が、従来の2時間からわずか72秒に短縮されました。この驚異的な効率化は、AI技術とドローンの活用によって実現したものです。そして、解析時間についても、使用するコンピュータの能力を引き上げることで、さらなる短縮が可能だとされています。このように、投入したリソースに対して得られる成果が大きいため、今後の導入が期待されています。
同プロジェクトの今後の計画としては、太陽光発電所だけでなく、線路やダム、橋梁、携帯基地局など、多様なインフラ点検に向けたAIも続々と整備していく方針です。特に、緊急時の人命救助に特化した「Drone View for RESCUE」や、温室効果ガスの漏れを監視する項目も含まれており、AI活用による利便性はますます拡大するでしょう。
今回の実証実験を契機に、mmガードとウエストHDは業務提携契約を締結し、太陽光発電所の運用および保守のDX化を一層進める計画です。これまでポイントだった異常位置の情報提供だけではなく、空間情報システムとしての機能も兼ね備えたシステムの開発を目指していくとのことです。
なお、「Drone View」は2022年2月に線路点検用として発表されたもので、太陽光発電所の特化版が開発される形でシリーズ展開が進められています。このようなAI技術の進歩は、今後のインフラ業界における作業の安全性や効率性を向上させる大きな鍵となるでしょう。特に、作業員の安全を守るためにも、これらの新しいテクノロジーの活用を進めていく必要があります。
詳細については、公式ホームページにも情報が公開されています。ぜひご覧になってください。
【ホームページURL】 https://www.droneview.co.jp/drone/inspection
会社情報
- 会社名
-
株式会社mmガード
- 住所
- 東京都中央区日本橋3−2−14新槇町ビル別館第1・2F
- 電話番号
-
03-5906-5917