ダークパターン対策の新たな指針：ガイドライン改訂版と意見公募結果について

ダークパターン対策の新しいガイドライン

一般社団法人ダークパターン対策協会が、2025年4月22日に「ダークパターン対策ガイドライン」の最新版となるver1.1を一般公開しました。このガイドラインは、ユーザーを欺くデザイン手法であるダークパターンから消費者を守るための重要な指針となります。さらに、併せて実施された意見公募の結果も発表されています。

ダークパターンとは？

ダークパターンとは、ウェブサイトやアプリで見られる、ユーザーに不利な形で情報を操作したり誤解を招くようなデザインや要素を指します。これにより消費者は意図せず望まない行動をとらせられることがあります。例えば、コンテンツの隠蔽や不要な登録の誘導、返品の難しさなどがあります。これらは企業側に利益をもたらしますが、消費者にとっては不利益です。

ガイドラインの改訂内容

このガイドラインの改訂版では、当協会が今後運用を開始予定のNDD（Non-Deceptive Design）認定制度における審査基準を詳細に示しています。この制度は、中立的な第三者機関がダークパターンを使用していない企業のウェブサイトを認定し、そのサイトに改ざん不可のロゴマークを付与するものです。これにより、消費者は安心して利用できるウェブサイトを識別することが可能になります。

意見公募の成果

旧ガイドラインに基づく改定の過程では、広範な有識者と一般企業の声が反映されており、消費者庁、総務省、個人情報保護委員会、経済産業省の政府関係者も参画し、専門的な議論が展開されました。意見公募が行われた期間は2025年1月30日から3月5日までで、寄せられた意見を慎重に検討し、必要な改善を盛り込んで策定されています。

今後の展望

この新たなガイドラインが必ずしもすぐにすべての企業に適用されるわけではありませんが、誠実な企業のネット環境の整備を促進し、消費者が安心して利用できるサービスの向上に寄与することが期待されています。NDD認定制度の導入により、ダークパターンを用いずユーザーを大切にする企業が市場で競争優位を築くことが可能になるでしょう。

お問い合わせ

ガイドラインに関する詳細や改訂内容に関する疑問点は、当協会までお気軽にお問い合わせください。メールアドレスは以下の通りです。

[email protected]

ダークパターンに関する意識が高まる中、企業には透明性のある運営が求められています。このガイドラインを通じて、多くの事業者が誠実なウェブサイト運営に向けた一歩を踏み出すことを期待します。