コスモ石油、堺製油所が日本初のA認定取得で保安管理強化へ

コスモ石油、堺製油所が日本初のA認定を取得

コスモ石油株式会社は、経済産業省の新しい制度「高圧ガス保安法における新認定事業者制度」において、2024年8月19日付で堺製油所が特定認定高度保安実施者（通称：A認定）に認定されたことを発表しました。これは、日本で初めての取得事例となります。この重要な認定を得るためには、経営のトップが安全に対する意識を持ち、高度なリスク管理体制やサイバーセキュリティ対策が求められます。

堺製油所の特徴

堺製油所は、特にテクノロジーの活用が評価されました。この施設では、設備の状態を元に自社で検査のタイミングを決定するCBM（Condition Based Maintenance）が運用できることも特徴です。これにより、保安業務の効率性が向上し、より柔軟な運営が可能となります。コスモ石油では、2021年には千葉製油所、2022年には四日市製油所がスーパー認定事業者として認可を受けており、今回の認定により同社は三つの製油所の運営をよりリスクに応じた形で行えるようになります。

今後の取り組み

コスモ石油は今後も「安全で事故のない企業グループであり続けます」を企業行動指針に掲げ、安全な操業とエネルギーの安定供給を重視していきます。インフラの安全性を確保しつつ、地域社会への貢献も強化していく方針です。堺製油所長の春井啓克氏は、今回の認定を受けて、企業行動指針を実践することが重要であると述べました。

組織の強化とリスク管理

堺製油所では、保安管理活動をチームとして進め、相互に啓発し合う環境を整えてきました。また、人材育成や防災訓練を充実させ、先進技術の導入にも力を入れています。特に、サイバーセキュリティ対策に関しては、新たなリスクに対応するための進化が求められます。

地域との信頼関係の構築

地域社会からの信頼を得るために、コスモ石油は石油精製業の使命として、安定供給を続けていくことを約束しています。安全を基盤にした運営を通じて、持続可能な事業の実現に向けて努力していく姿勢が求められています。

認定書手交の様子

認定書が手交された際の様子も報告されており、コスモ石油の岩瀬取締役執行役員と経済産業省の牟田徹、高圧ガス保安室長がその瞬間を共有しました。これにより、堺製油所の新しい取り組みが広く知られる契機となります。

このような取り組みを通じて、コスモ石油は安全かつ安定したエネルギー供給を実現し続けることで、社会全体に貢献していくでしょう。