リケンテクノス、新居浜高専と共同で水処理素材を開発
リケンテクノス株式会社は、愛媛県新居浜市にある国立高等専門学校機構新居浜工業高等専門学校と共同で、酸化鉄磁性粒子を活用した新しい水処理材料を開発しました。この革新的な材料は、汚水処理後の回収が容易であり、環境に優しい技術として注目されています。
1. 研究の背景
水処理技術の中でも、光触媒を用いた手法は、その環境負荷が少なく、外部薬剤を必要としない点で評価されています。しかし、光触媒粒子を汚水中に分散させる方法では、処理後の触媒粒子の回収が非常に困難で、実際の運用において大きな課題があがっていました。光触媒の活性を向上させるために粒子を微細化すると、沈降が難しくなり、さらに回収やろ過の難易度が増します。このような実用上の問題を解決するため、リケンテクノスと新居浜高専は共同研究を始めました。
2. 共同研究の目的
新居浜高専はこの分野での豊富な研究実績を有しており、リケンテクノスはその知見を最大限に活かし、産業応用を目指す共同研究を実施しました。
本研究では、リケンテクノスがこれまで積み重ねてきた化学および材料分野での技術を駆使して、基礎的な研究成果を実用化へと結びつける取り組みを行っています。新居浜高専による技術的な知見を持ち寄り、リケンテクノスが材料設計やプロセス開発を行うことで、具体的な事業化へと進める体制を築いています。
3. 開発した材料の特徴
共同で開発された光触媒は特に以下の点において優れています。
1.
酸化鉄磁性粒子を用いた多孔質体構造:
α‐Fe₂O₃、γ‐Fe₂O₃、Fe₃O₄など複数の酸化鉄磁性粒子を、ゼオライトや珪藻土などの多孔質体に組み込むことで、汚水中でも分散しやすく、かつ容易に回収可能なように設計されています。
2.
太陽光による光触媒作用:
酸化鉄が可視光に対して反応するため、太陽光の下で有機物を分解することが可能です。これにより人工光源への依存が少なく、運用の効率が向上します。
3.
磁石による簡単な回収:
磁性を活かすことで、使用後には磁石で迅速に回収でき、再利用を前提とした水処理プロセスに適した技術です。
4. 将来的な展望
この成果は水処理用光触媒材料としての実用化に向けた重要な第一歩と考えられています。今後はさらなる性能の最適化や、実際の水系での評価を実施し、実用化に向けた開発を加速させていく予定です。この取り組みにより、リケンテクノスは産学間の連携を強化し、新たな分野への進出と技術開発を推進し続けます。
参照リンク
リケンテクノスの詳細については、
公式ホームページをご覧ください。新居浜高専については、
こちらからご確認ください。