スタンレー電気、ブラジルの企業を子会社化
スタンレー電気株式会社は、ブラジルに拠点を持つAngstrom Electric Ltda.の株式を取得し、子会社化することに合意しました。この決定は、南米市場での事業拡大を目的としたものであり、特に二輪および四輪用照明機器に注力していきます。
株式取得の背景と目的
スタンレー電気は、すでにブラジル・サンパウロ州に連結子会社「Stanley Electric do Brasil Ltda.(SEB)」を持っており、日系OEMメーカーを中心に四輪用照明の製造・供給に取り組んできました。しかし、今後の南米市場は二輪車や欧米メーカー向けの四輪市場が拡大する見込みであり、SEBに加え、Angstrom Electric Ltda.の技術と生産能力を活用することで、さらなる競争力の向上を目指しています。
特に、Angstrom Electricが保有するアマゾナス州マナウスの生産工場やサンパウロ州のテックセンターは、スタンレー電気が南米市場で求められる品質の高い製品を提供するための強力な基盤となります。現地の二輪メーカーへの対応を強化し、設計から生産までをブラジル国内で一貫して行う体制を構築する計画です。
Angstrom Electric Ltda.の概要
Angstrom Electric Ltda.は、2007年に設立された企業で、主に二輪用ランプや商用車用ランプを製造・組立する事業を展開しています。所在地はアマゾナス州マナウスで、同社の資本金は約3,336百万円に達します。また、Angstrom Electricは、100%の持分を持つ大株主である「Angstrom 2021 Holdings, LLC」により運営されています。
会社概要
- - 名称: Angstrom Electric Ltda.
- - 所在地: Av. Cupiuba, 761 Distrito Industrial Manaus, Amazonas-Brazil
- - 代表者: Nagesh Kumar Palakurthi
- - 事業内容: 二輪用ランプ・商用車用ランプの製造・組立
- - 資本金: 133,398千ブラジルレアル(約3,336百万円)
- - 設立年月日: 2007年11月6日
連結化のスケジュール
スタンレー電気は、2024年10月25日に契約を締結予定で、11月30日に株式の譲渡を実行する計画です。これにより、Angstrom Electricはスタンレーグループに加わり、同社の国内外での事業活動が強化されることでしょう。
今後の展望
スタンレー電気は、この度の株式取得が2025年3月期の連結業績に与える影響は軽微であると認識しています。これは、南米市場における競争力の強化と、将来的な成長を見越しての戦略的な措置といえるでしょう。企業が壮大なビジョンを持ち、課題に取り組む姿勢は、他の企業にとっても良い手本となるでしょう。
スタンレー電気の今後のビジョンと戦略には、注目が集まりそうです。