26卒学生の夏インターンシップとオープンカンパニーの実態
株式会社ベネッセホールディングスとパーソルキャリア株式会社の合弁会社である株式会社ベネッセi-キャリアが運営する「dodaキャンパス」が行った『26卒学生の夏インターンシップ・オープンカンパニー参加実態調査』により、大学3年生(修士1年生を含む)の就活の様子が明らかになりました。この調査は、今夏のインターンシップ及びオープンカンパニーへの参加状況を下記のように示しています。
調査の主な結果
1.
インターンシップ参加率:26卒学生のうち、夏にインターンシップに参加したのは35.2%にとどまりました。一方で、オープンカンパニーには86.5%の高い参加率を見せています。
2.
オープンカンパニーの人気:オープンカンパニーは1dayの活動が多いため、学生にとって参加しやすい選択肢となりました。特に、選考がなく気軽に参加できるのが魅力的だったと考えられます。
3.
参加の理由:インターンシップやオープンカンパニーに参加することで「志望動機が明確になった」との回答が41.5%に達し、参加して良かったとする声が多く聞かれました。
理由と背景
何故、オープンカンパニーの参加率が高まったのでしょうか?調査に基づくと、インターンシップに参加できなかった学生の理由として、選考の不成功や地方在住者の移動障害(例えば、台風の影響)が挙げられます。これらの要因が、より簡便なオープンカンパニーへの参加意欲につながったのでしょう。加えて、オープンカンパニーでは、自分と合う企業を気楽に見つけるチャンスがあることも、参加を後押ししました。
本選考に向けた動向
本調査によると、本選考の応募意向にも変化が見られました。「5社」以下の企業に応募しようとする学生が7割を超え、約2割の増加が認められています。これは、学生が自分に合った企業を厳選して選びたいという傾向が強まっていることを示します。さらに、インターンシップやオープンカンパニーに参加した企業については2割以上の学生が「5社」以上の選考に進みたいと述べており、企業理解が深まった結果として解釈できるでしょう。
企業への示唆
この調査の結果から、企業は自身の魅力を考慮した情報発信やタイミングでの学生へのアプローチが求められるでしょう。学生が自身の志望業界を早期に絞る傾向が見られ、志望企業の理解度も高まっています。この流れに対し、企業は自社の強みを効果的に伝えるためのインターンシップやオープンカンパニーの開催が不可欠です。また、学生の就活に対する理解を深める活動も重要となります。
最後に
今回の調査は、企業と学生双方にとっての気づきを提供する重要なデータとなりました。夏のインターンシップやオープンカンパニーの参加状況からは、就職活動の在り方が変わりつつあることが明らかになり、今後の採用市場の動向に対して留意が必要であることを示唆しています。大学生の特性やニーズを理解し、彼らが求めている情報や機会を提供することが企業にとっても大きな価値となるでしょう。