新メモリ暗号化技術
2024-10-15 17:03:12

新たなメモリ暗号化技術がテラバイト規模の情報を守る

画期的なメモリ暗号化技術の開発



最近、国立大学法人東北大学と日本電気株式会社(NEC)、科学技術振興機構(JST)が共同で、テラバイト級の大容量メモリの安全性を高めるための新たなメモリ暗号化機構を開発しました。この技術は、コンピュータ上の機密データを効率的に保護できるもので、特に大容量メモリの利用が進む現代において、重要な意義を持っています。

開発の背景



私たちの日常生活やビジネスシーンにおいて、パーソナルコンピュータやスマートフォンは個人情報や機密情報を扱う重要なデバイスです。これに伴い、データの機密性と改ざん検知が求められる中で、メモリ暗号化技術が必要不可欠になっています。しかし、近年メモリが大容量化する中で、安全性と性能を両立させることが難しくなり、従来の暗号化方式は性能や利便性を損なうことが多かったのです。

本間尚文教授らが率いる研究グループは、高速かつ効率的にメモリデータを暗号化する新しい方式を開発しました。この新技術により、コンピュータの処理速度を大幅に向上させつつ、データの安全性も確保しています。

技術の革新点



今回のメモリ暗号化機構は、国際標準であるAES(Advanced Encryption Standard)を用いてデータを暗号化します。これにより、悪意のある攻撃者がデータを不正に盗み見ることや改ざんすることを防ぐことができます。また、従来の暗号化方式では避けられなかった遅延や性能低下を抑制し、結果的に、メモリ読み出し・書き込みの遅延を最大63%削減、メモリの性能低下を約44%軽減しました。

さらに、今回の技術は偶発的なメモリエラーや攻撃からの復旧処理を従来の数千倍速く完了できることも確認されています。これらの特長により、テラバイト規模の大容量メモリでも安全かつ効率的に利用できるのです。

今後の期待



開発されたメモリ暗号化機構は、今後の情報通信社会において、多様なコンピュータ環境で広く利用されることが期待されています。特に、データを保護したい場面が増える中で、その重要性はますます高まっています。

2024年10月14日から18日に米国で開催されるACM SIGSAC Conference on Computer Communications Security(CCS)において、この技術が発表され、多くの専門家の関心を集めることでしょう。今後、クラウドサービスシステムやパーソナルコンピュータ、スマートフォンなど、様々な分野でこの技術が利用されることが期待されます。

まとめ



東北大学とNECの共同研究による新たなメモリ暗号化技術は、安全性と効率性を両立させた画期的な成果です。今後ますます重要になるデータセキュリティの確保に向けたこの取り組みは、情報通信社会の発展に大きく寄与することでしょう。


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会社情報

会社名
日本電気株式会社
住所
東京都港区芝5丁目7-1
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