Hakuhodo DY ONEとGoogleが推進する「Buyer Direct」
株式会社Hakuhodo DY ONE(本社:東京都港区)は、Googleと共同で新たな広告取引モデル「Buyer Direct」の実証実験を行いました。この実験では、国内の主要ブランドを対象に、広告配信の最適化やデータ連携の効率化を検証しました。実験の結果、従来のプログラマティック取引に比べて中間コストが削減され、データの伝達効率が向上することが確認されています。
デジタル広告市場の背景
最近のデジタル広告市場では、様々な取引形態が存在し、サプライチェーンの分断が進む中で不透明な中間コストやデータの質が大きな課題となっています。また、複数のシステムを経由することにより、広告配信の効果や最適化に必要なデータの鮮度が損なわれることも多いのが実情です。Hakuhodo DY ONEはこれらの課題を解決するため、広告取引の透明化と高純度なデータ連携を実現することに注力し、「Buyer Direct」を活用した新たなアプローチを模索しています。
実証実験の内容
実証実験には、Hakuhodo DY ONEの国内最大級DMP「AudienceOne®」とGoogleの「Google Ad Manager」を接続し、プレミアムメディアへの広告配信を行いました。ここでは、いくつかのブランドの具体的な配信結果を示します。
三越伊勢丹の検証結果
大手新聞社のウェブサイトにおいて、従来のDSPを利用した配信と「Buyer Direct」による配信の比較を行った結果、クリック率(CTR)が21.7%向上し、クリック単価(CPC)は66.3%削減されました。これは、複数の中間事業者を介さない直接的な配信によるものであり、広告取引の透明性とコスト効率が改善されたことを示しています。
ヤナセの配信実績
ヤナセでは、複数のビジネス系サイトと大手新聞社サイトに「Buyer Direct」による広告配信のテストを実施しました。この結果、新規接触のリーチが12.4%拡大し、ターゲット含有率は18%、CTRは8%向上しました。また、サイト訪問者の平均エンゲージメント率も34%上昇しました。
「Buyer Direct」のメリット
この実証実験から得られた主なメリットは以下の通りです:
1.
高いコストパフォーマンスと透明性: 中間コストを削減し、広告予算をより効率的に運用できます。
2.
AI活用の基盤となる高純度なデータ連携: データの鮮度や正確性が保たれ、キャンペーン効果の最大化が図れます。
3.
環境負荷の低減: 不要なデータ処理を削減し、持続可能な広告運用が実現可能となります。
将来的な技術展望
「Buyer Direct」は、広告取引の透明性を高めるだけでなく、AIエージェントを活用した自律的な広告取引を支える基盤としても期待されています。Hakuhodo DY ONEは今後も、技術研究を通じてデータ接続の最適化とAI活用の推進を進めていきます。
今後の展開
Hakuhodo DY ONEは、この実証実験から得られた知見をもとに「Buyer Direct」のさらなる活用を進め、次世代の広告エコシステムを構築することを目指します。これにより、マーケターがブランド戦略の立案や生活者への価値創出に集中できる環境を提供していく方針です。