三菱電機が新たな感情分析サービス『emoiwa』を発表
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(MDIS)は2024年9月26日から、コンタクトセンター向けの新しい感情分析サービス『emoiwa』(エモイワ)を開始すると発表しました。このサービスは、通話音声データを音声解析により、「喜び」や「怒り」などの感情を特定しつつ、オペレーターの離職確率を予測します。近年、オペレーターの離職率の高さは業界全体の大きな課題となっていますが、『emoiwa』はこの問題に対処するために設計されています。
発売の背景と目的
コンタクトセンターは顧客との重要な接点ですが、オペレーターの離職率が迷惑となっています。MDISは、勤怠情報をもとに離職率を予測する技術は存在するものの、業務特性に応じたより繊細な対応が求められていると認識しています。近年は感情値を指標化する技術が進展していますが、その使い方が依然として単純であることが課題でした。そこで、MDISは音声のテキスト化と感情値を同時に解析する新しい技術を開発し、様々な感情を反映した分析が可能な『emoiwa』を実現しました。これにより、同じ「ありがとう」というフレーズでも異なる感情を反映できる点が大きな特徴です。
ユーザーメリットと機能
『emoiwa』の主な利点は以下の通りです。
1.
高精度な離職予測:離職率を高精度で予測し、ケアが必要なオペレーターを特定できます。実証実験では70%以上の精度を記録しています。
2.
多様なデータの組み合わせ:顧客応対スキルや離職確率の推移を可視化し、管理者が対象者を効果的に絞り込むことが可能です。独自のダッシュボードで視覚的に情報を表示します。
3.
柔軟な導入形態:顧客のニーズに応じてクラウド型(SaaS)、オンプレミス型、モジュール提供型の3つの選択肢を用意しています。
このように『emoiwa』は多様なニーズに応える機能を備え、企業の顧客サービス向上に寄与することを目指しています。MDISは、発売から5年間で10,000のユーザーライセンス導入を目指しています。
今後の展望
MDISは今後も『emoiwa』の機能を拡充させ、満足度評価や顧客感情分析などの高度な分析機能を提供する計画です。また、2024年10月17日と18日に東京国際フォーラムで開催される『FIT2024』において、『emoiwa』の詳細情報やデモンストレーションを行います。ぜひこの機会に新技術の実用性を体感してみてください。
emoiwaの名称の由来
『emoiwa』という名前は、「得も言わず、感情をわかってくれる」という意味が込められており、独自のAI技術を用いて顧客の感情を深く理解するサービスとなることが期待されています。
会社概要
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社は、金融業や製造業、エンタープライズ向けのシステムソリューションを手がけるリーディング企業です。技術力を駆使し、最先端のITサービスを提供しています。
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