石徹白洋品店の藍染
2023-06-02 09:00:01

自然の恵みを纏う、石徹白洋品店の藍染体験

自然の恵みを纏う、石徹白洋品店の藍染体験



岐阜県白山の麓に位置する集落、石徹白。同地で営む石徹白洋品店では、藍染のシーズンが到来し、毎年恒例の見学会を行っています。このお店が大切にしているのは、土地の自然を活かしたものづくりです。藍や草木染の素材は、すべて周囲で自生する植物を使用し、持続可能な方法で染色作業を行っています。

豊かな自然の中でのものづくり



石徹白洋品店は、土を耕し、種をまくところから藍染がスタートします。繊細な自然の営みを感じながら、手作業で丁寧に染め上げる過程には、ものづくりの喜びがあります。完成する布や服は、ただの衣類ではなく、地域の自然が息づく作品とも言えるでしょう。現在、藍染の現場見学が可能となっており、訪れる方々にその魅力を直接体験してもらうことができます。見学を希望する方は、事前に日時をお知らせください。もちろん、荒天等の状況により、中止となる可能性もありますので、その点はご了承ください。

藍染の奥深さ



この地で藍染を行ったのはかれこれ7年。その間、自然の恵みを利用した「灰汁発酵建て」の技法によって、藍を染め上げてきました。染める際は、1甕に1キログラムの糸や布を使用し、1日染めたら1日休ませることで、ゆっくりと色を引き出していきます。このプロセスは大量生産とは言えず、まさに貴重なものであり、それゆえに完成した際の喜びもひとしおです。

藍の色が出るまでには、定期的な攪拌作業が必要であり、体力と集中力を要します。微生物に酸素を送り込むことで、青い色を生み出すのです。この作業に関しては、経験豊富な藍染職人である皆藤俊雄さんからのサポートもありながら、進めてきました。今年は特に温度変化が激しかったため、最初は思うように色が出ず迷うこともありましたが、対策を講じることで無事に青色を得ることができました。

自然との調和を感じる毎日



平野馨生里代表は、藍染を通じて「農」の重要性を再認識しています。この仕事は、地域の自然を直接感じることができるもの。色や風合いは、土や天候によって変わるため、時には予想外の出来栄えになることも。しかし、その不確実性こそが藍染の深い魅力でもあります。自然のサイクルに寄り添い、試行錯誤を重ねていく中で、新たな発見がある毎日を大切にしています。

石徹白洋品店について



石徹白洋品店は、縄文時代から受け継がれてきた伝統的な野良着を復刻し、現代のライフスタイルに合ったデザインで服を制作しています。地域の植物を活用した草木染や藍染の取り組みを通じて、自然素材の魅力を伝え続けています。

このように、ものづくりを通じた地域活性化の努力が評価され、第12回地域再生大賞の準大賞を受賞しています。自然からの恵みを受けた色合いや風合いを持つ商品を手にすることで、訪れる人々に自然とのつながりを再発見してもらえることを願っています。

「一つ一つに思いを込めて作り上げた作品は、その土地に息づく自然の証です。ぜひ、石徹白洋品店の藍染体験に訪れてみてください。」まさに、藍染の背後にある情熱と自然への感謝を感じていただけることでしょう。

会社情報

会社名
石徹白洋品店株式会社
住所
岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
電話番号
0575-86-3360

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