タグ・ホイヤーとF1アカデミーが女性レーサー支援の新時代を拓く
2025年、スイスの高級時計ブランド「タグ・ホイヤー」は、F1アカデミーとの公式パートナーシップを発表し、女性レーサーの育成に力を入れることが明らかになりました。F1アカデミーは、次世代の女性ドライバーを育てるフォーミュラ4仕様のレースシリーズとして、モータースポーツにおける女性の参画を推進する使命を掲げています。
F1アカデミーの挑戦
F1アカデミーは2023年に設立され、女性ドライバーが競い合う場を提供し、彼女たちがより高度なレースに進むためのサポートを行ってきました。2025年には、上海、ジェッダ、マイアミ、モントリオール、ザントフォールト、シンガポール、ラスベガスの7か国、3大陸にわたってレースシリーズが展開され、観る者を魅了する熱戦が繰り広げられます。
参加するチームには、プレマ、カンポス、ロダン、MP、アートGP、ハイテックといった名門が名を連ねており、女性ドライバーたちがステップアップするための明確な道筋が用意されています。
タグ・ホイヤーのサポート
「タグ・ホイヤーが手がけたカラーリングのマシンは、パフォーマンスだけでなく安全性やドライバー育成にも配慮して設計されています。特に2021年のFIA安全基準に基づいた設計は、若き女性レーサーたちに理想的な環境を提供している」と、 F1アカデミーのマシンに対する期待が高まっています。
特徴的なマシン設計
新たに投入されるマシンは、174馬力を発揮する1.4Lターボエンジンを搭載し、3.6秒で0から100 km/hに加速可能な性能を持っています。また、安全面でも、カーボンモノコックシャシーをはじめ、様々な高度な機能が組み込まれています。
女性参画の促進
F1アカデミーは、サーキット内外で女性のモータースポーツ参画を促す「DISCOVER YOUR DRIVE」という取り組みも行っています。これにより、多くの女性に草の根的な活動の支援を行っており、次世代の可能性を引き出す取り組みが実施されています。
若き才能、アイヴァ・アナグノスティアディス
この新たなプログラムで期待される若きドライバーの一人、オーストラリア出身の17歳アイヴァ・アナグノスティアディスは、モータースポーツ一家に生まれ、6歳からカートを始めました。彼女は、インドF4選手権での好成績や多くのカート選手権での表彰を通じて、F1初のオーストラリア人女性ドライバーを目指しています。
アイヴァが乗る「TAG Heuer operated by Hitech」のマシンは、タグ・ホイヤーのブランドカラーであるレッド、ホワイト、ブラックを基にデザインされ、女性のたちの気概を表現しています。そのマシンには「IT'S NOT A MAN'S WORLD ANYMORE(もはや男性だけの世界ではない)」と描かれてあり、女性支援に向けたタグ・ホイヤーの姿勢が強調されています。
終わりに
F1アカデミーとタグ・ホイヤーのパートナーシップは、女性レーサーの育成を加速させる重要なステップとなるでしょう。モータースポーツ界における変革の時代を迎える中、これからの展開に目が離せません。