営業の新手法とは
2022-11-02 10:10:02
対面営業とVR営業の比較実験が示す新たな営業の可能性とは
営業の手法は進化する
最近、パーソル総合研究所が行った実験により、営業手法の中でも対面営業とVRアバター営業の効果が比較されました。この実験は、営業担当者のコミュニケーション能力や心理的負担に注目し、どの手法がより効果的であるかを探ることを目的としています。
実験の方法と対象者
実験は、IT系広告会社に所属する営業担当者13名を対象に実施されました。これには、営業経験4年以上の熟練者6名と、4年未満の非熟練者7名が含まれています。実験には、心拍計「POLAR 腕装着型」や全方位カメラ「コダック PIXPRO SP360 4K」、Web会議ツール「Zoom」、VRアバター「Workrooms」のような最新の技術が駆使されています。
商談の場面を想定した3つのシナリオ(新規顧客への提案や、厳しい成果報告など)を用意し、各手法での反応を比較しました。
実験結果のポイント
意図の伝達と心理的負荷
実験の結果、営業担当者は対面営業において「自分の意図が伝わった」と感じることが最も多く、意図の受信も高い評価を受けました。一方で、VRアバター営業では、ストレスが少なく、心理的負担が軽いと感じられる結果が得られました。しかし、意志の伝達や理解度は対面営業には劣ることが明らかになりました。
心拍数の変化
さらに、心拍データを分析すると、対面営業では初対面での高い緊張度が示されましたが、VRアバターやWeb会議では心拍数はそれほど上がらなかったという結果が得られました。つまり、対面では人間関係の緊張が直に影響するのに対し、バーチャルな環境ではその影響が軽減されることが分かりました。
行動の観察
映像分析の結果、高圧的な態度の相手に対しては緊張が高まることも確認されました。このシチュエーションでは、営業経験の有無に関わらず心拍数が上昇する傾向が見受けられましたが、オンライン環境の方が心拍数は比較的安定していました。
メタバースの未来
メタバースの市場は今後急成長を遂げると予測され、営業スタイルにもその影響が及ぶと考えられます。VRを用いた営業では、心理的負担の低減が期待される一方、相手の表情やフィードバックが十分得られない可能性があります。このため、VRアバター営業は、信頼関係が築ける相手との商談やアイデア発想の場に適しているという意見が寄せられました。
結論
今回の実験を通じて、対面営業とVR営業の特性や効果が明らかになり、今後の営業スタイルにおける選択肢が広がる可能性を示唆しました。各手法の利点・欠点を理解し、適切に組み合わせることが、未来の営業活動において成功を収めるためのカギとなるでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社パーソル総合研究所
- 住所
- 東京都港区南青山一丁目15番5号パーソル南青山ビル
- 電話番号
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