山形県遊佐中が手渡した支援物資がカンボジアへ
山形県遊佐町の遊佐中学校の生徒たちが、自らの手で文房具を集め、カンボジアの難民キャンプに届ける活動を行いました。この取り組みは「支援のリアル」を学ぶ機会となり、実際に届いた物資がどれほどの影響を与えるのかを深く考えるきっかけとなりました。
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト(代表:中村雄一)は、この活動を支援し、生徒たちが自らの行動によってカンボジアの子供たちに手を差し伸べることを促進しました。このプロセスを通じて、遊佐中学校の生徒たちは、「教室の学びが世界の誰かの役に立つ」ことを実感し、未来の学びへの探求心をつなげる「CoRe Loop」(共創と還流)のモデルを体現しています。
支援の現実と「住所」の不存在
遊佐中学校の2年3組の生徒たちは、ノートや文房具を自発的に集め始めましたが、国際支援の舞台には「住所が存在しない」難民キャンプも多く、物資が届かないケースが実際には多数存在します。なかよし学園が実施した講演会では、支援物資が現地に届くまでの実務的な課題を詳細に説明しました。
「本当に支援が必要な場所には、住所がない。そのため、私たちは物資を手渡しで届ける」と話す中村理事長の言葉が、参加した生徒たちに深い印象を与えました。支援者が費用を負担しなければ実現しない送料の現実も理解したことで、生徒たちの意識は変化し、募金活動が全校規模に発展しました。
“Only oneノート”の贈り物
集められた文房具は、単なる物資ではなく、遊佐中学校の生徒たちが考え抜いた“Only oneノート”として仕上げられました。ノートの表紙には受け取るカンボジアの子供たちへの手紙を添えたことで、彼らに「誰に、どんな思いを届けたいのか」を考える大切な学びの場ともなりました。このようにして、支援が「作業」から「関係」に進化していったのです。
カンボジアからの反応とつながり
文房具を受け取ったカンボジアの少年が描いた絵には、戦車や炎に包まれる家が描かれ、最後には「I need peace」という言葉が添えられていました。これは教科書やニュースでは語られない、現場からの真実の声です。受け取った現実を無視せず、なかよし学園はこの状況を学びの力に変えて、児童生徒たちの行動につなげていきます。
循環する学びのコラボレーション
なかよし学園は、集めた文房具をカンボジアや他の国々へ届け、その反応を日本に還元しています。遊佐中学校で教鞭を執る今野大輔教諭は、現地での活動に一連のサポートを受けつつも、自らの意志で物資を手渡しました。この経験は、他の学校でも導入可能な教育支援のモデルを創り出すきっかけとなりました。
次の活動では、遊佐中学校での振り返りと共有を通じて、新たな探究テーマに繋げていく準備が進められています。生徒たちが国際的な視野を持つようになることは、地域コミュニティ全体にも良い影響を与えるでしょう。
未来の教育への展望
これらの取り組みを通じて、遊佐中学校の生徒たちが自らの学びを世界とつなぎ、同時にカンボジアの子供たちと生涯にわたる関係を築いています。このような循環は、単なる支援活動に留まらず、相手を理解し平和を築く力を育む教育の一環として位置づけられます。
「これからもこの学びを続け、世界に平和の架け橋をかけていきましょう」と中村理事長は語ります。遊佐中学校の生徒たちの活動は、次世代の支援者を確立し、未来の世界を明るく照らす光となるはずです。