和歌山市中消防署が交通救助訓練を実施、安全な救助活動を目指して

和歌山市中消防署が行った交通救助対応訓練

和歌山市の中消防署は、交通救助に備えた訓練を実施しました。この訓練は、株式会社山本商店や和歌山ブロック株式会社の協力を得て行われ、実際の事故現場を想定して行動技術を磨く貴重な機会となりました。

訓練の概要と目的

この訓練は、令和7年5月の4日間にわたり行われ、消防士たちは様々なシナリオで交通事故の対応を学びました。訓練の目的は、万が一の事態に備え、若手職員が確実に行動できるようになることです。

車両の窓破壊訓練

最初のステップでは、車両の窓を安全に破壊する方法を学びました。フロントガラスやサイドウィンドウのガラス材質には違いがあります。そのため、正しい位置を選定し、ガラスを破壊する際の注意点について隊員同士で意見を交わしました。何も意識せずに窓を割ると、要救助者に余計な危害を加えてしまう可能性があるため、慎重なアプローチが必要です。

ドアの開放訓練

次の訓練では、事故により変形した車両のドアを開けて、要救助者を迅速に救出する技術を磨きました。大型油圧器具を用いて、閉じ込められた要救助者を安全に助け出す手法を身につけ、実践的なスキルを向上させました。

挟まれた要救助者への対応

最後のセッションでは、ハンドルと座席の隙間に挟まれた要救助者を救出する方法を体験しました。大型油圧器具を使用し、要救助者を安全に引き抜く訓練は、非常に重要なスキルです。隊員たちは、訓練を通じて、実際の救助現場で直面する困難な状況でも冷静に対処できる能力を育んでいきます。

総括

最近の交通事故救助件数が減少していることから、若手隊員たちの経験不足が懸念されています。このような訓練が提供されることで、彼らが実戦的なスキルを身につけられることは、消防団全体の危機対応能力の向上にも繋がります。消防署は、今後も多様な災害に対応するため、日々技術向上に努めていきます。

株式会社山本商店様、和歌山ブロック株式会社様には、この訓練の実施にご協力いただき、心より感謝申し上げます。市民が安心して暮らせる環境を維持するため、引き続き努力してまいります。