「januka」天然石の美しさを引き出すBANDシリーズの魅力と進化

janukaのBANDシリーズの誕生秘話と進化

ブランドのスタート

「januka（ヤヌカ）」は、2012年にデザイナー中村穣氏によって立ち上げられたジュエリーブランドです。当初は陶磁器ジュエリーが中心で、貴金属の扱いはごくわずかでした。しかし、ブランドの発展を考える中で、天然石に興味を持つようになり、新たなコレクションのラインナップに挑戦することとなります。

彫刻職人との出会い

2014年2月、ニューヨーク・チェルシーで開かれた展示会で、彫刻職人の詫間康二氏との運命的な出会いがありました。甲府の工房を訪れ、彼の驚異的な技術を目にすることで、天然石に対する固定観念が変わり、「Band」シリーズの誕生へとつながります。

デザインの革新

「BANDシリーズ」で注目したのは、従来の枠にとらわれない石の留め方です。一般的には、天然石は金属で固定されるため、石自体が主役となり過ぎ、デザインの自由度が失われがち。しかし、janukaでは木工技術を応用し、石に直接溝を掘り、金属を嵌め込む独創的な方法を採用しました。これにより、天然石ジュエリーの常識を覆す新たな表現が可能となりました。

各石の個性を活かす

天然石はその特性により、加工が難しい場合がありますが、janukaの職人はこれらの特性を見極めながら、丹念に石を加工します。溝を活かしたデザインは、一般的にはリスクとされるものですが、janukaではそれを「新しいデザイン」として昇華させています。これが、余計な装飾を削ぎ落とした美しいジュエリーを生み出す要因となっています。

デザインの変遷と進化

BANDシリーズは、最初から現在の形に至ったわけではありません。初期デザインでは、石の正面にだけ一本の筋が入るなどのシンプルなものが多く、使用する石の種類も限られていました。しかし、時が経つにつれ、デザインは繊細さと個性を増し、アームにカーブを持たせたり、各石に応じた特有の加工を導入したりと進化しました。

アイテム展開とコーディネート

さらに、BANDシリーズの人気が高まる中で、関連アイテムの展開も進みました。特に「BESIDE」シリーズは、主役の天然石をさらに引き立てるシンプルなデザインが特長です。この新シリーズは、コーディネートの悩みを解決するために生まれ、着用者に新たな選択肢を提供しています。

SNSでの人気拡大

BANDシリーズは多くのイベントとともに人気を集め、SNSを通じてその魅力が広がっていきました。多くの人が「この留め方を見たい」と来店されるなど、反響が大きく、ブランドの認知度も高まりました。

10周年を迎えて

BANDシリーズは2025年に10周年を迎えます。この10年で培った技術とアイデアは、今後も引き続き進化を続ける予定です。原石からオリジナルなカットを生み出す新しい試みも構想中で、未来に向けてさらなる進化が期待されます。

「januka」は、今後も変わることなく愛され続けるブランドでありたいと願っています。