CITIUS開発の進展
2026-04-08 12:06:24

理化学研究所とTEDが協力、次世代X線画像検出器「CITIUS」を支えるデータ処理基板を開発

次世代X線画像検出器「CITIUS」が切り開く新たな技術の幕



理化学研究所(理研)と東京エレクトロン デバイス株式会社(TED)が共同で取り組んでいる次世代X線画像検出器「CITIUS」向けの新しいデータ処理基板の開発が進んでいます。このプロジェクトは、世界最高水準の放射光施設であるSPring-8において、さまざまな研究分野に貢献することを目的としています。

CITIUSの役割とは?


「CITIUS」は、既存の放射光実験に加え、SPring-8-IIなどの次世代放射光施設の高輝度化にも対応できるように設計されています。具体的には、理研の研究者たちが行うナノスケール構造解析や物理学実験、材料開発の場面で、質の高いデータを提供することが求められています。このプロジェクトは、TEDの優れたボード開発技術とFPGAファームウェア開発が担うものです。

開発されたデータ処理基板


TEDが開発したデータ処理基板は、「Proximity board(PRB)」と「Data Framing Board(DFB)」の2つのボードから構成されています。これにより、CITIUSの検出器が生成する大量のX線データを迅速かつ信頼性高く処理することが可能です。2023年度からは約400台のPRBと約250台のDFBが納入される予定で、次世代放射光を利用した実験でのデータ計測を支えることになります。

大量データ処理の革新


特に注目すべき技術は、大量のデータをリアルタイムで圧縮する能力です。理研によると、一週間あたり19PBものデータを8,000倍に圧縮することが可能となりました。この高い圧縮率は、TEDのFPGA技術を活用した結果であり、高輝度ビームにおける広帯域かつ大容量のデータを効率的に処理するための重要な要素です。

データ処理基板の特徴


CITIUSのデータ処理基板には、以下の特長があります:
  • - 広帯域データ処理: 高輝度放射光実験から得られるデータを高スループットで処理し、信号の保持を図ります。
  • - 低レイテンシかつコンパクトな設計: 少ない設置スペースで高性能を実現し、実験現場での運用性を高めています。
  • - 拡張性と保守性: 開発期間を通じて蓄積されたノウハウを基に、将来的な機能拡張が容易な柔軟な構造を採用しています。

これらの特性により、CITIUSは実験の効率化を図り、より多くの科学的研究成果を生み出す手助けをします。

今後の展望


TEDは今後も理研との連携を強化し、放射光計測分野での高度なデータ処理技術を提供し続けます。この取り組みは、材料科学、ライフサイエンス、産業応用など多岐に渡る分野での研究開発を支え、未来の科学を築く基盤となるでしょう。

理化学研究所とは


理化学研究所は、日本を代表する自然科学の総合研究機関です。物理学、化学、生物学、工学、計算科学といった多様な分野で最先端の研究が行われており、特にSPring-8では世界的に高輝度の放射光を利用した実験が行われています。

結論


新たに開発された「CITIUS」向けデータ処理基板によって、科学的なデータ処理のフロンティアがさらに広がります。今後の研究開発にますます期待が高まる中、TEDと理研の協力は、科学界における新たな発見を生み出すための大きな力となるでしょう。


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会社情報

会社名
東京エレクトロン デバイス株式会社
住所
東京都渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー
電話番号
03-6635-6000

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