年末年始の帰省における介護と老後の意識調査
年末年始が近づく季節、実家に帰省する方々にとって、介護や老後の話題は避けられないものとなっています。この度、株式会社LIFULLのグループ企業であるLIFULL seniorが「帰省時の介護・老後に関する親とのコミュニケーション意向調査」を実施しました。この調査は、2024年12月下旬から2025年1月上旬の年末年始に実家に帰省する予定がある全国の30代から50代の男女656名を対象に行われました。
調査の背景
2025年は団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となり、社会全体の高齢化がさらに進むことが予想されています。そのため、帰省の際に親との間で介護や老後について話す必要性が一層高まってきており、LIFULL介護はこのタイミングで調査を実施しました。
介護や老後に関するコミュニケーション意向
調査の結果、年末年始の帰省時に親と介護や老後について話をする意向があると回答した人は、全体の約4割に達しました。具体的には、「考えている」と「まあ考えている」と答えたのはそれぞれ20.0%と23.5%、合わせると43.5%です。
特に30代では52.8%が意向を示しており、40代41.8%、50代38.4%と、若い世代ほどこのテーマに対する興味が強いことが伺えます。これには、自身も親の立場になったことで老いが気にかかるようになったり、自身の経済状況が厳しいために親への介護に対して危機感を持っていることが影響していると考えられます。
話し合いたい内容
実際に話し合いたい内容としては、1位が「健康状態」に53.7%、2位が「老後の資金計画」36.8%、3位が「生前整理や遺品整理」36.5%となり、健康や経済に関する話題が中心となっています。
話さない理由
逆に、介護や老後について話さない理由としては、「具体的に何を話せばいいかわからない」が25.3%、「タイミングがない」17.3%、「話していいか不安」15.6%などが挙げられています。特に30代では目立つ傾向があり、親世代が比較的若く、話す必要を感じていない人が多いようです。
不安要素
また、調査から「親の介護や老後に関して不安に感じていること」として最も多かったのは「仕事と介護の両立」で42.2%、次いで「精神的な負担」38.6%、「介護にかかる費用」25.6%が上位を占めています。これらの結果から、親の介護にかかわることで、個人が受ける影響についての不安が強いことがわかります。
まとめ
LIFULL介護の編集長、小菅秀樹氏は、調査結果について「年末年始は親とコミュニケーションを取る良い機会ですが、実際には4割程度が介護や老後について話そうと考えている」と述べています。話題を切り出す際に心構えや準備が必要であり、「具体的に何を話せばいいかわからない」という課題が多いことに注意が必要です。
親を思いやる気持ちを持って、日常生活に関する質問から始めてみるのが良いでしょう。一度の帰省ですべてを話す必要はありません。対話を重ねることで、家族の絆を深めるきっかけとなるはずです。
調査概要
- - 調査期間: 2024年12月13日~2024年12月14日
- - 調査主体: 株式会社LIFULL senior
- - 調査対象: 実親(両親もしくは一方)が存命で、別居している30~50代の男女656名
- - 調査方法: インターネット調査
LIFULL seniorについて
- - 会社名: 株式会社LIFULL senior
- - 所在地: 東京都千代田区麹町1丁目4−4
- - 代表取締役: 泉 雅人
- - 設立: 2015年7月1日
- - 事業内容: 老人ホーム検索サイト「LIFULL介護」といった複数の事業を展開し、高齢者の声に耳を傾けていきます。