博報堂DYホールディングスが新たな広告配信基盤を発表
株式会社博報堂DYホールディングスは、AIエージェントの普及を受け、新たな広告配信の為の基盤を構築するために「株式会社Ads for Humanity」を設立しました。本記事では、その背景と新たな技術、サービス内容について詳しく解説していきます。
設立の背景:急速に進化するAIと広告業界
近年、デジタル広告業界では不正行為であるアドフラウドが深刻な問題となっており、2024年には日本国内で約1,510億円、グローバルでは約13兆円もの被害が予想されています。この問題は特にAI技術の進化により、より複雑化してきています。従来のボットはプログラムに従った動作をするため容易に検知可能でしたが、最近では最新のAIエージェントが人間の行動に非常に近い形で動作するため、検知が難しくなっています。
このような状況に対抗するため、博報堂DYグループは2025年に、World IDという新技術を駆使した実証実験を行い、人間のみに広告を配信することに成功しました。実証実験では、従来型広告と比較して約10倍のCTR(クリック率)の向上を達成しました。
Ads for Humanityのサービスと技術
Ads for Humanityでは、「World ID」という人間認証技術を導入し、ユーザーの個人情報を一切開示せずに「人間であること」を証明する仕組みを提供します。この技術を基にした「Human-Verified Ad Network」では、広告は認証を受けた人間のみに配信され、AIやボットからの影響を排除します。
このネットワークはブロックチェーン技術を活用した配信記録を持っているため、広告主は自社広告が確実に人間に配信されているかを検証することができます。これは広告業界における透明性を著しく向上させる革新です。
「Human-Verified Ad」の特長
Ads for Humanityが提供する「Human-Verified Ad」は、さまざまな形式に対応可能です。ディスプレイ広告や動画広告に加えて、インフィード広告でも展開が可能です。特に重要なのは、この広告が実際に人間に届けられることで、広告主にとっても生活者にとっても意義ある広告体験を実現することです。
今後、Ads for Humanityではサービス事業者との連携による認証ユーザーの拡大を進めるほか、媒体社との協業を促進し、より多くの広告主に人間認証型の広告を届けていく方針です。
社名に込めた思い
新会社「Ads for Humanity」という名前には、「AI時代において人類のために広告を作る」という想いが込められています。人間認証の技術を持つことにより、広告主は確実な広告効果を得ることができ、生活者は広告を享受することで適切な報酬を受け取る仕組みを実現します。
このような革新がもたらす新しい広告の形は、広告と生活者の間に新たな関係性を築くことでしょう。
会社概要
- - 社名: 株式会社Ads for Humanity
- - 設立日: 2026年4月15日
- - 所在地: 東京都港区赤坂5-3-1
- - 代表者: 森田英佑
- - 資本金: 50,000千円
- - 株主: 株式会社博報堂DYホールディングス(100%出資)
今回の試みは、広告業界の信頼性を向上させるだけでなく、生活者にとってもより良い体験を提供するための重要な第一歩となるでしょう。