日本アルコンの新薬
2013-11-28 13:30:01
日本アルコンが新たに緑内障治療薬『アゾルガ®』を発売し患者の負担軽減を目指す
日本アルコン、新たな緑内障治療薬を投入
日本アルコン株式会社は、2013年11月19日から緑内障および高眼圧症の治療に向けた新しい点眼薬『アゾルガ®配合懸濁性点眼液』の販売を開始しました。この新薬は、一般名ブリンゾラミドとチモロールマレイン酸塩が配合された点眼液で、患者の負担を軽減することを目指しています。
緑内障治療の重要性
緑内障は、視神経への障害を引き起こし、視野を狭める病気です。治療の目的は、視野障害の進行を防ぐことであり、初期段階では点眼薬が一般的に使用されます。しかし、点眼薬を使い続けるためには、患者が日々の点眼を怠らない必要があります。調査によれば、治療開始から6カ月以内に点眼を中断する患者は42%にも上ります。患者にとって点眼回数が少ないことが重視されているため、利便性の高い治療薬の需要が高まっています。
『アゾルガ®配合懸濁性点眼液』の特徴
『アゾルガ®』は、2つの活性成分を組み合わせており、眼圧を下げる効果を持っています。この薬を使用することで、患者は必要な点眼薬の本数や回数を減らすことができ、治療の利便性が向上します。また、点眼時の不快感を軽減するために、中性のpHで調整されており、涙液に近い性質を持っているため、しみることが少なくなっています。
処方の柔軟性
新薬には通常、処方日数制限が設けられていますが、『アゾルガ®』は既存の治療法と同様の効能を持つため、その制限から除外されることが認められています。これにより、患者の受診頻度に応じた柔軟な処方が可能となっています。日本アルコンの代表取締役社長、松村誠一郎は、「新たに登場した『アゾルガ®』を通じて、緑内障患者の治療に貢献できると確信しています」と述べています。
緑内障の実態
緑内障は40歳以上の約5%が罹患しているとされ、その多くが気づかないまま進行しています。症状が現れにくいことから、早期発見と治療が不可欠です。治療を怠った場合、視野が徐々に欠け、日常生活にも影響を及ぼします。これにより、日本国内での中途失明の主な原因となっています。
日本アルコンの役割
日本アルコンは、ノバルティスグループの一員として、アイケア事業に携わっています。彼らは、医薬品からサージカル製品、ビジョンケア製品まで、幅広い製品を提供しています。世界中でアイケアのリーダーとして、患者の生活を改善するための革新的な治療法を探求し、2027年までに50億米ドルを投資する計画です。
このように、『アゾルガ®配合懸濁性点眼液』は、デザインされた利便性と、患者の負担を軽減するための工夫がなされており、これからの緑内障治療に貢献していくことが期待されています。
会社情報
- 会社名
-
日本アルコン株式会社
- 住所
- 東京都港区虎ノ門1丁目23番1号虎ノ門ヒルズ森タワー
- 電話番号
-
03-6899-5000