タノバ食堂の挑戦
2023-07-12 08:00:01
孤独と空腹をつなぐ「タノバ食堂」の実証実験での成果と課題
タノバ食堂とは?
タノバ食堂は、その名の通り自由な価格設定のもとで食事を楽しむことを目的とした新しいスタイルのコミュニティ食堂です。ここでは、メニューは存在せず、利用者が自由に支払う値段を設定します。また、初対面の人々が同じテーブルを囲むことで、思わぬ新しい人間関係が生まれる環境を提供します。
この食堂は、ただの飲食店ではなく、孤独を感じる人々が集まる「つながりの場」としての役割を担っています。
実証実験の概要
最近、タノバ食堂では実証実験が行われ、参加者のニーズにどのように応えられるかを検証しました。この実験には、見知らぬ8名が参加し、年齢層は20代から50代まで幅広く、男女比も均等でした。事前にタノバ食堂の目的や理念を共有し、その後に実食を行い、事後アンケートを通じたフィードバックが得られました。
参加者の声
事後アンケートの結果、全体の75%が食堂の満足度を4以上に評価しました。一例として、参加者からは「家庭料理に近く、コミュニケーションの機会を生む食堂」との声があり、「この価格設定であれば週に複数回通いたい」といった意見も寄せられました。
しかし、一方で自由価格制への期待と現実のギャップが感じられたとの指摘もありました。「一体いくら支払うのが適切なのか悩む」との意見もあり、今後の運営に向けた課題の一部が浮き彫りになりました。
経済面の検証
今回の実験では、実際の支払総額が15,030円となり、一人当たりの支払額は1,879円でした。これは予想を約400円上回る結果でしたが、自由価格制が定着するかさらなる検証が必要です。この制度の特異性から、その運営の持続可能性が提起されています。
今後の課題
この実証実験を通じて明らかになった課題は、安定した開催場所の確保と無償で参加する料理人の募集です。つまり、食堂としての運営を安定させるためには、定期的に地域のスポンサーが必要です。また、ボランティアとして料理を作ってくれる人々との連携も不可欠です。
募集イベントの開催
今後、タノバ食堂に参加したい同志や料理を作りたい方を募るイベントが2023年8月6日(日)、東京都世田谷区のタタタハウスで開催される予定です。このイベントでは、タノバ食堂の理念やコミュニティの構築についてのプレゼンテーションが行われ、参加者同士のつながりを深める機会が提供されます。参加申し込みは、タノバのサイトからできます。
最後に
タノバ食堂の実験は、食事を通じて人々の孤独を和らげる新しい試みとして注目されています。今後の運営や理念の発展が、地域社会にどのように貢献するのか、ますます期待が高まります。
会社情報
- 会社名
-
TanoBa合同会社
- 住所
- 東京都世田谷区野沢2-7-12
- 電話番号
-
090-3083-8343