Pickering社が新たに20kV高電圧リードリレーを発表
高性能リードリレーのグローバルリーダーであるPickering Electronics社は、長年評価されてきた63シリーズに新しく20kV耐圧モデルを追加しました。この新モデルは、スタンドオフ20kVという新たな業界標準を打ち立て、様々な高電圧アプリケーションにおける優れた性能を発揮します。
製品の特長と性能
この20kV高圧リードリレーは、最大20kVのスタンドオフと、最大50Wでの12.5kVスイッチング電圧を実現しています。特に、タングステンメッキされた接点部は長寿命で信頼性が高く、コールドスイッチングでの耐久性も最大1億回となっています。ハイポットテスターや電気自動車(EV)充電ポイントテストなど、厳しい条件が求められるテストやアプリケーションに最適です。
この63シリーズの新製品は、2025年4月15日から17日まで中国の上海で開催されるElectronica China 2025にて正式に発表されました。Robert King氏、Pickering Electronicsのリードリレー製品マネージャーは、「今回の新製品は、ロバストかつ信頼性の高い高電圧スイッチングソリューションを提供し、性能向上と短納期での供給が可能です」と述べ、期待を寄せています。
バリエーションと柔軟性
この新しいリードリレーは、コンパクトなPCBマウント設計で、製品天面にはプッシュオンHV接続があり、適切なコネクタと絶縁ブーツが付属しています。また、コイル電圧は24Vで、Form A(ノーマリーオープン)およびForm B(ノーマリークローズ)の両方の構成が可能で、併用することでForm C(スイッチオーバー)機能も実現できます。
内部にはミューメタル磁気スクリーンが搭載されているため、隣接する製品同士で磁場が干渉することなく並べることができます。オプションの静電スクリーンや磁気スクリーンによるアース接続により、EMC保護も強化されています。最大スイッチング電流は3A、最大通電電流は3.5Aです。
Pickering社の存在意義
Pickering社は、高電圧リードリレー技術の分野で50年以上の経験を持ち、顧客のニーズとエンジニアリングの卓越性に基づいて革新を進めています。彼らのオリジナルな技術と設計は、業界の標準を引き上げています。特に、計測器グレードのリードスイッチを用いた高い長寿命性能と、フォーマーレスコイル構造により信頼性が飛躍的に向上していることが特筆されます。
正確性と信頼性
さらに、ミューメタル磁気スクリーニング技術により、磁気相互作用を最小化し、高密度なリレーの実装を可能にしつつ、コストやスペースの削減にも寄与しています。Pickering社のリードリレーは、厳格な品質管理のもとで生産され、全ての動作パラメータがテストされています。これにより安定した高品質が保証されています。
Pickering社の高電圧リードリレーについては、
公式ウェブサイト及び
日本語サイトを是非チェックしてみてください。
本社はイギリスに位置し、リードリレーの設計・製造を手掛けるほか、関連する電子機器メーカーとの連携を通じて、広範な市場ニーズに応える製品群を展開しています。特に、シングルインライン(SIL/SIP)シリーズは、市場シェアが約25%を占め、多くの競合と共存する中で高い人気を誇っています。
Pickering社は、確かな技術力と革新性で、今後も進化し続けることでしょう。