木造住宅の新しい地震対策「evoltz」
2026年5月27日から28日、富山県で公開実験「富山振動台実験2026」が行われ、木造住宅向けの制振装置『evoltz(エヴォルツ)』の性能が実証されました。この実験には全国から多くの住宅事業者が参加。
実験の背景
近年の熊本地震や令和6年の能登半島地震では、震度7を記録する激震が連続して発生し、耐震等級3の建物でさえも多大なダメージを受けるケースが増えています。これらの地震を受けて、建物の持つ耐震性を如何に長持ちさせるかが重要な課題となっています。特に、繰り返し揺れが発生すると、建物は安全限界を超えるリスクが高まります。そこで実施された今回の実験では、実際の能登半島地震による地震波を用いて、制振装置が果たす役割を評価することに焦点を当てました。
実験概要
実験では、2棟の木造住宅構造体を用意し、以下の条件で加振テストを行いました。
1. 構造体A:耐震等級3の設計のみで装置無し
2. 構造体B:耐震等級3に加えevoltz装置を装着
両構造体を、震度5強〜6弱及び震度6強〜7を想定した地震波で加振し、それぞれの耐久性をリアルタイムで測定しました。実験の最後に、構造体Aは耐久性の限界に達したため中止となりましたが、構造体Bは依然として高い安全性を維持していました。
実験結果の特徴
構造体A
構造体A(耐震等級3のみ)は、初回の震度6強〜7クラスで大きな損傷はありませんでしたが、約4回の加振後には安全限界に達し、実験を中止することになりました。
構造体B
一方、構造体B(evoltz付き)は、初期の微小な揺れから即座に反応し、同等の条件下で加振を受けても層間変形角を36mmに抑制しました。この数値は構造体Aが初回で受けた時の半分以下であり、圧倒的な耐久性が実証されました。
参加者の反応
実験中、参加者たちは構造体Aの損傷具合を確認しつつ、制振装置の効果を目の当たりにし、驚きと感銘の声が上がりました。特にevoltz装着の構造体Bの堅牢さには、プロの建築家や設計士からも高い評価が寄せられました。
専門家のコメント
本実験には、「構造塾」を主催する佐藤実先生も参加し、制振装置に関する特別講義を行いました。彼は、耐震等級3の重要性を強調し、制振装置の役割は耐震性を持続させることだと述べました。特に、「耐震等級3の性能を長持ちさせるためにevoltzを利用することが、地震から家族を守るための極めて有効な方法である」と力強く語りました。
evoltzの特徴
『evoltz』は、自動車のショックアブソーバー技術を利用した木造住宅向けの制振装置であり、小型化された特許製品です。震度1の小さな揺れから効果を発揮することができ、耐震等級3の建物と非常に相性が良く、安心して長く住むための大切なパートナーとなることが期待されています。
まとめ
今回の実験を通じて、繰り返される地震に対する木造住宅の耐久性向上に向けた新たな可能性が見出されました。株式会社evoltzは、これからも地震対策に取り組むことで、安全で快適な住環境を提供していくとしています。